イノベーション(Inovation)とはちゃぶ台返し(Upset)と訳すと合点がいく

このご時世イノベーションという言葉が踊る(流行する)ほどに世間が寂れていく気がするのは不思議なことではない、のかもしれません。

昨日発表されたiPad mini は故スティーブ・ジョブスが言うところの”イノベーティブな製品”にはほど遠くて価格設定も含めてライバル達に付け入る隙を与えないための穴埋め製品然とした性格のシロモノに映りますが、アップルという会社には経営に利する製品だという判断なのでしょう。

7.9インチディスプレイを搭載したiPad mini

スティーブ・ジョブスというヒトに思い入れは有りませんが”イノベーティブであろう”とする姿勢にはずっと注目させられていました。

世間というものは基本的に保守的なシロモノですから、弱者、貧者、若い世代が世間の流れの中でつまはじきにされたり、埋もれたり、出番を後回しにされるというのは当たり前に起こります。そして”イノベーティブ(革新的)であるコト”こそが逆転のキーワードに思えたりするのですが、実際問題それは保守という安定を崩す劇薬みたいなモノなので、切り開いた突破口に引き裂かれる輩も必ず存在して、だからこそイノベーションは起こりにくいシロモノでもあります。

それからイノベーションは歴史上の変曲点に過ぎませんからイノベーション自体の賞味期限はあっという間に終わる...はずなんですが、”現在”はずっと変曲点の中に居座っています。

イノベーションという言葉が踊ってトレンド化する現在というのは既に偽物とも言えるし抜け出せないドン詰まりな世の中とも言えるワケですが、あらゆる価値というものを再評価する時代になったんだと思えます。

老人がすぐキレたり、子供の親殺しが横行するというのもそんな価値を継承しない混沌の時代には解りやすい事件なのかもしれません。政治的にも”維新の会”というイノベーション臭いシロモノが控えていますから、まだまだ日本は変曲点の真っ只中に居座り続けます。

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