忘れじのクラッシック・ミニ10〜スズキ X-90

10年程前にスズキの配車施設におもしろいクルマがあると友人から連絡があり、覗いてみると「X-90」という試作車?とも言えない新古車がホコリまみれで倉庫の奥に置かれていました。デモンストレーション走行にだけ借り出されたメーカー見本車だったそうで、フルオプション装備車を縁あって破格の値段で譲り受けました。

更にさかのぼること10年前にホンダ シティ・カブリオレを買いそびれたこともあって、Tバー・ルーフのオープン(or グラスハッチ)の開放感に期待いっぱいでした。始めのうちはそんな爽快気分を味わえていましたが、慣れてしまえばハコクルマです(笑)ウチのつれあいは「積み木クルマ」と呼んでました。

 

 

見かけによらずエスクード・ベースのハシゴ形フレームに乗用車のモノコックを載っけたような(?)厳ついボディーでした。未舗装の峠道や雪の日もよく出かけていましたが、高速走行はひどく疲れました。特に直進性や接地感が悪いというわけではないのですが、ステアフィールが大甘で腰高なショートホイールベース、お世辞に良いとは言えない空力スタイルとあいまって、ときどき高速走行ではヨロヨロしだしたり...

 

4年くらいつきあいましたかね...希少なクルマであったのは知っていましたが、いかんせん2シーター、荷物をたくさん積みたくなってお別れしました。

 

平凡なフロントマスクながらたたずまいの違和感いっぱいなクルマでしたから行く先々で不要な注目を浴びておりました。それでもボディーカラーが黒だったからまだなんとか....シルバーだったらまんま60年代のSF宇宙船みたいです。