歌に寄り添う記憶 1987〜仮面ライダーBLACK〜プロのお仕事を見た日

1987年10月から2クールTV放映された仮面ライダーシリーズ第8作目にあたる「仮面ライダーBLACK」ジブンは本放送を一度も見た記憶がありません。
しかしながらこの主題歌が制作されていた現場周辺には少し縁がありました。

 

Youtubeで主演俳優:倉田てつを氏のボイス録音風景をみつけました。

 
1987年当時、赤坂にあった日本コロムビア本社ビルのレコード事業部デザイン課に3.5インチフロッピーディスク製品のクレーム処理にジブンが来社した際のお話になります。ちなみにこの時の縁が数年後のジブンの人生の岐路に繋がったと言って差し支えありません。当日その製品クレーム対応が一段落した昼食後「せっかくだからスタジオ見学でもしますか」ということでスタジオ録音ブースやマスタリング編集現場を覗かせていただきました。

おじゃましたのは、その後TV放映される「仮面ライダーBLACK」主題歌マスタリング制作現場だったと記憶しております。作詞 - 阿木燿子 / 作曲 - 宇崎竜童 / 編曲 - 川村栄二 という子供向け番組主題歌らしからぬ布陣に少し驚き、なにより驚いたのが失礼ながらお世辞にも上手いとは言い難い主演俳優:倉田てつをさんの歌唱音源からミキシング、トラックダウン編集された曲のカッコ良さ、プロのお仕事を見た気になったもんです。

この「仮面ライダーBLACK」主題歌は、「昭和パチソン(いわゆる非正規版)」としてアニソン歌手の藤井健さんの歌唱版が超有名らしいのですが、それも先日Yourubeで発見しました。

テレビ人気者パチソン 仮面ライダーBLACK&RX

確かにこちらの方がメジャーレーベル版に聞こえてしまいますね(笑)

しかしながら数回聴き比べているうちに 滑舌も音程も怪しい”倉田てつを版”に肩入れしたくなるから不思議です。それはそっくり仮面ライダーV3:宮内洋版のときと同じです。

どうやらこの手の実写版特撮嘘物語の主題歌には、歌唱の優劣というより歌い手(主演者)さんの気持ちの熱さが聴き手に伝わって心地よく馴染むように思います。