日本の元祖 Sports Utility Vehicle(SUV)TOYOTA ハイラックス〜忘れじのピックアップ4ドア・ダブルキャブ

もはや日本では軽自動車かミニバン、SUVしか売れないのではないかと言われておりますが、SUVとはSports Utility Vehicleの略でwikiによれば「ピックアップトラックの荷台に「シェル」と呼ばれる居住・荷室空間を作ったもの → 本来の意味でのSUV」と注釈が入るほど現在ではSUVジャンルの形態は千差万別、「クロスオーバー」と接頭語がつくものを別途CUV(Crossover Utility Vehicle)またはXUVなんて呼ぶのはホンの最近で、ひっくるめて総称するならいっそSUV(Smart Utility Vehcle)の方が今どきしっくりきます。

それでは元祖日本の「本来の意味でのSUV」と言うならコレでしょう。

初代(1968) トヨタ ハイラックス・2ドア・シングルキャブ

前世紀までは総称「ピックアップトラック」とか言ってたクルマですが、厳密に言うとキャビンと荷台が一体のものは「ピックアップ」、別体のものは「ボンネット」と区分けされていました。その荷台に「シェル」とか「キャノピー」と呼ばれる屋根付フードをかぶせたのが本来のSUV(Sports Utility Vehicle)ということになります。

当時は軽量なグラスファイバー製の「シェル」「キャノピー」が主流だった

80年代まだスキーにバイク・エンデューロにと遊びに出掛ける機会が多かった若かりし頃、HONDAプレリュードに乗っていた後輩をそそのかして買わせた(?そんなことない)のがTOYOTA ハイラックス・4ドア・ダブルキャブです。ホントはジブンが買おうか悩んでいたクルマで、先日の「シルバーウィークに遠征1500km奥羽路の旅」で訪れた十和田湖には30年前にこのクルマにスキーを積んでパウダースノーを楽しみに遠征しておりました。

5代目 TOYOTA ハイラックスSSR
4ドア・ダブルキャブ・ロングボデー、2.8Lディーゼル
全幅:1690、全長:4690...「ロングボデー」も今の基準だとそれ程大きくない...

今になってクルマ選びにディーゼルに拘ってみたのもこのクルマや、知り合いのDAIHATSUシャレード・1Lディーゼルターボ(こいつも欲しかった)が名古屋往復を無給油で走りきってしまう異次元低燃費性能を目の当たりにしていたせいかもしれません。

拡張解釈で陳腐化している「 SUV 」

もともとピックアップトラックにシェルを追加載した形態を指した「SUV」が、なぜ現在のように拡張解釈のコトバになっていったかwikiをたどっても腑に落ちる理由は見つかりません。たぶん自動車業界がそんな新しい拡販ジャンルを作りたかっただけで、皆がそれに乗っかって、曖昧に利用しはじめたコトバだったモンでそれだったらこれもそれも「SUV」みたいになった、というトコでしょうか。

陳腐化しているのは業界も認識しているので今度は「クロスオーバー」を接頭語に付けて”新しめ”を強調するようになりましたが、もっともらしいメーカー解説ほどには明快さは伝わらず相変わらず曖昧模糊で、まともに考えるのは無駄な気がします。

いやいや日本の元祖 SUVと言えば civic だ

現在のように曖昧模糊な解釈が許される「SUVジャンル」に照らしてあらためて過去を振り返ると日本の元祖SUVとも言えるのが ホンダcivic です。

「いやいやこれは拡大解釈し過ぎでいいとこ初代ホンダCR-Vではないか」

アメリカではじゅうぶんクロスカントリー風なアレンジを施されたクルマでした

ただホンダという会社は、車名にかかわらずクルマのコンセプトをガラッと替えてしまう会社ですから、数十年経つとまったく別ジャンルのクルマになってます。

2020 civic Type-R

本来ならば...現代にcivicの車名を名乗るのはこのクルマのはずです

2020 Vezel

「車名の継承に価値を求めてはいない」風ですから、イコール「オーナーのクルマへの愛着なんて知ったことではない」と解釈するヒト...おじさんには多いと思います。

何度も繰り返すしこれからも当然「オデッセイ」あたりもそうなりそうです

 

やっぱり曖昧模糊な総称
SUV(Smart Utility Vehcle)
がイチバンしっくりくる解釈ですね