マウンテンパーカーと言えば唯一無二〜SIERRA DESIGNS MOUNTAIN PARKA〜

1979年生まれのSIERRA DESIGNS (シエラデザインズ) MOUNTAIN PARKA、いまではClassicスタイルと言われることもありますが、ジブンが大学生活を始めた年に発売されたこのマウンテンパーカー、横糸に綿を約60%、縦糸にナイロンを約40%の比率で織り上げられた60/40クロス生地が生み出す撥水性、透湿性バランスとアウトドアに必須の耐久性と”MADE IN USA”への憧れに大枚はたいて手に入れたもんで、グリーンの1着目とは10年以上つきあいました。

60/40のお話

90年代、5年ほど袖を通すことのない時期があり、ウチのつれあいと一緒になった2000年代「誕生日に着るもの買うたるよ!」と栃木のローカルデパートのアメリカ屋にふらっと立ち寄った際に再びこのマウンテンパーカーと再会。既にブランドは創業者の手を離れた後で、細かい部分や縫製サイズ自体が変わっているようでしたが、それでも大凡雰囲気は20年前のシェラマウンパで、オレンジの2着目を購入して現在にいたります。いまでも通年をとおしてイチバンおでかけ頻度が高いアウターでもあります。

しかしながら...20年あまりにもなりますと色あせ、汚れの沈着は激しく、修理をほどこしても60/40生地の機能性や耐久力も限界、ポケット付近に引き裂きが出来てしまいました。

さすがにつれあいからも「浮浪者の格好は止めてくれ」と言われる始末となり、羽織るのを控えておりました。もちろんこのパーカー以外にも今や遥かに高機能でスタイリッシュなアウターがクローゼットには掛かっておりTPOに合わせて出掛けるのですが...防寒性や超撥水性、防水ファスナー等、現代の粋を併せた着物というのが、長年連れ添った馴染みの前にはなんともしっくりしません。

零下を大きく下回らない限り雨風雪をしのぐのにこのマウンテンパーカー以外は必要ないジブンだし、ポケットの膨らみを気にしてスタイリッシュな着こなしに徹するなど愚の骨頂と思えるジブンなので、必要なモノは常に身の回りに装備したいジブンには、春夏秋冬を通してやはりこれがBESTなアウター選択だと思われるのですよ。

ありがたいことにSIERRA DESIGNS (シエラデザインズ) は、40年経ったいまでも1979年発売当初のデザインでこのマウンテンパーカーを作り続けてくれています。もちろん創業時のオリジナルとディテールは違うし、60/40クロスの性能は現代テクノロジー新素材の機能性に遠く及びません。しかしながら錯覚と言われてもこのシエラデザインパーカーに包まれたときの感触はなんとも快適な、ジブンに”ちょうどいい”を感じさせてくれるから不思議です。

現在ではポリエステル/コットンの65/35クロスを使用した少し柔らかい風合いの同デザイン・マウンテンパーカーも送り出しています。さらに一部デザインを変更したシリーズも存在します。

伝統の60/40クロス生地、1979年登場時のデザインそのままなシェラマウンテンパーカー。ただ...お値段的にはちょっと考えるトコロもあるかなぁ。

 

ポリエステル/コットンの65/35クロス生地による同デザインのオリジナルマウンテンパーカー。現代における機能性比較や価格を考えると現実的な選択ですが、それでは割り切れないものもあるのか...

 

ミリタリー調もビジネス向け実用性ルックで、お出かけ先を選ばないという意味ではなかなか良いです。

ちなみに、SIERRA DESIGNS創業時メンバーのGEORGE MARKS氏 /ROBERT SWANSON氏は、新たにWalrus(ウォーラス)を1984年に起ち上げ「THE ORIGINATORS OF THE”60/40″ PARKA」を冠するマウンテンパーカーやテント等のアウトドアギアをリリースしていましたが、2000年にREI Outdor Productsに吸収されブランド消滅しています。

SIERRA DESIGNS創業時メンバーがこだわり抜いたマウンパ、90年代の逸品と言えます。

さらに言えば...ジブンは、このデザインを模したUNIVERD72のスタンドカラーデニムジャケットを愛用させていただいております。