日々の雑感〜なぜ軽油価格はこんなにバラバラ過ぎるのか〜貧者のエネルギー安全保障

原油価格の世界的な高騰、円安為替進行にともなってクルマのガソリン価格も沸騰域にまで上がり政府は「業界補助金」でお茶濁しの高騰対策に出ますが全く効果無い風に見えます。感覚的には90年代に安価だった頃の2倍くらいにもなりますか...

さて我が家のエクリプスクロス・ディーゼルエンジンの燃料となる”軽油”ですが、ガソリンより安価なのは当然ながら、地域価格がほぼほぼ揃っているガソリンと比べて、軽油価格は給油スタンドによって大きな格差があります。いまの時期近所は144円平均ですが、隣町まで行くと134円台、郊外のスタンドでは150円台とバラバラ、数km走った常時利用の給油スタンドだと「会員割引」「ポイント割引」使って120円と驚異的に安いワケで、1回60Lの満タン給油で最大2,000円近く差が出てしまいます。

なぜ軽油の価格はこんなに違うのか?
真相は藪の中ですがつまるところ、スタンドで給油する一般車がガソリン車ほど多くないので各個別スタンド側の需給バランスで価格を自由設定しているっぽいです。
ダンプカーやブルなんかの産業機械はまだまだディーゼルエンジン多いですが、それらはほとんど事業者向けインタンク・ローリー配送価格で自前給油していたり、公道走行しない産業機械だったら灯油に潤滑添加剤※1を混ぜた燃料使ったりするでしょうし、昔みたいに営業車だからディーゼルな図式も無くなって、一般ユーザー車のディーゼル比率なんて知れてるワケで、わざわざ隣のスタンドと軽油で激烈価格競争なんかしたくないでしょう。

灯油と軽油の違いは紙一重
石油から粗精製段階の灯油と軽油はほとんど同じもので、軽油にはディーゼルエンジンの保護のために潤滑剤やスラッジ発生防止の添加剤やらいろいろ混ぜて出来上がっています。税法上も灯油は石油税、軽油は石油税と軽油取引税という違いがあるので軽油のほうが高いです。ただ産業機械のディーゼルエンジンに使う燃料には灯油と自前添加剤を用いることが出来たりします。それで昔はブルゾール1%添加の灯油を古い四駆車に入れてスキーに行ったり...するようなけしからんヒトもいたとかいなかったとか...

EVしか生き残れない環境基準
ジブンは意識高い系とは一線を画すロートルでありますから、画一的に「オール電化」とか「環境にやさしい電気自動車」に収束させて環境問題に貢献しようなんて気は毛頭ないワケで、電気止まったときの石油ストーブやディーゼルは安全保障みたいなモンだし、クレーム入って石炭発電や原子力発電をポイ捨てするような国であったら技術立国なんて胸を張るべきではないと思えるし「EVしか生き残れない環境基準」作ったヤツらに一泡吹かせるウルトラCは無いもんか...とか是非考えて欲しいと思ったりしています。

ダイハツ・シャレード ターボディーゼル

とは言え「EVしか生き残れない環境基準」は絶望的に厳しいワケで、とりあえずジブンが生きてるうちはお目溢しにあずかれる分には十二分に化石燃料を楽しもうと思います。それが同時に我が家的貧者の安全保障につながっているように思われるからです。
若い世代には是非こんなロートルをギャフンと言わせる現実的な「クリーンエネルギー」技術開発・経済政策を期待したいと切に願う最近です。

理想どおりには進まないのだから...

 

2022,2,13追記

まさに、理想どおりには進まないのだから...