「戦後レジーム」の怨念に殺された安倍元首相

「安倍晋三銃撃事件」として既に歴史的事件としてwikiにもお題が立って異様に詳しい解説がされて”警告”まで出されておりますが...実行犯は奈良市在住の41歳の山上徹也、現行犯逮捕でも裁判を経ないと”容疑者”と呼ばれます。

「刺されてもおかしくない」とは思っていましたが、まさか銃撃されるとは...

議員が口々に「許されない凶行」と正義の枕詞を吐く姿は、三文芝居を見せられているようで嫌いなんですが、犯人のしでかした事には言葉もないです。ただ犯行に至る背景が分かってくるにつれ、やっぱり「撃たれておかしくないかも」くらいの情状酌量を考えさせられます。

戦後、岸信介−金丸信たちが統一教会に過分の配慮を与えて来た話は当時を知る自民党関係者や周辺の人が知るところで、政治利用にプラスと考えれば非合法スレスレもしくは非合法と断じられかねない事さえ、嘘か真か”日本国のためになる”とやってきた政治家、政党です。そんな事さえ安倍氏が常々口にしていた「戦後レジーム」の一部とも言えるワケです。

wikiの「統一教会関連の企業と団体」にさえ掲載されている天宙平和連合(UPF)にビデオメッセージを送ってしまうという、天性の軽々しさなのか、それこそ”日本国のためになる”なら何でも、という意気込みだったのか、巡り巡った結末を予想し得ないとは言え、かなりに配慮に欠けた、雑過ぎる迂闊さのだったように思えます。

 
大学時代の80年前後、構内にも霊感商法を活動する学生がいて常識的な学生による”吊し上げ事件”があったり、生活圏に統一教会をはじめ怪しげな新興宗教ブームがあり、実際に被害者となった人たちを見ておりました。数十年を経てその子孫世代の恨みは幾ばくか...とはリアルに想像してしまいます。

犯人の勘違いと断ずるのはお門違いに思える凶行だった気がします。

 

2022,9,13追記
統一教会についての論点整理」池田信夫では、「統一教会は「反社」ではない、これは組織暴力団の別名であり、宗教団体に使われた前例はない。」としているが、前例がないだけで「反社」がイコール組織暴力団という図式にもなっていません。「詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団」という「反社」の切り口で言うなら統一教会が当てはまらないワケでもないし、もともと四角四面に法律的な定義をした言葉でもないので「統一教会は「反社」ではない」とするのもどうかと思う。

「シンポジウムにはトランプもビデオを送ったのだから、(安倍は)それほど非常識なものとはいえない。」旨は理屈になっておらず、逆に日本の政治家、元首相としては考えが浅はか過ぎたと言える。

宗教法人のあり方自体が「戦後レジーム」の一部であるのはそのとおり。