パーソナルクラウドに最適なSynology NAS 選択ガイド〜格安な最新DS119Jは生産終了のTimeCapsule代替にピッタリ

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3年前に客先依頼で扱わせてもらった2ベイNAS:Synology DS716+II以来、メンテナンスを通じてすっかり馴染みのSynology NAS、先日アップデート版Synology DS718+の増設セットアップを終えたところですが、我が家でも腑抜けになってしまった macOS Serverの代替えHOME Serverとして検討中です。

旧モデルDS716でも6台のMac/Windows機の定時バックアップと4系統のクラウドサービス同期を行いながら、VPN通信と動画再生ストリーミングまでこなす程パワフル、小中規模事業の業務をじゅうぶんカバーするNASです。

DS718+

SynologyのNASは、パーソナルユースとしての使い勝手もこの数年眼を見張る程充実しておりエントリーモデル:DS218Jは、すっかりNASのamazon売れ筋ランキング上位の常連です。

amazon 売れ筋ランキング(2018.9.3)
現在のランキング

5年前までは1ドライブの国産NASがランキング上位を占めていましたが、この数年でSynologyやQNAPの2ベイNASの人気がうなぎのぼり(さすがに割高なSynology DS718+は23位)

 

Synologyの魅力:パーソナルユースの使い勝手に応えるアプリ対応

NASが単なるオンラインストレージだった時代は遥か昔ですが、現在ように安定したマルチメディア・サーバー化したのはこの数年です。背景には各分野でネットプロトコルの標準化がじゅうぶんに進んだおかげというのもありますが、エンドユーザーの使い勝手に応える優秀なアプリが数多く開発されているおかげであることは間違いありません。

  • Synology NASで使える豊富過ぎる「アドオン パッケージ」がなんと言っても魅力。DropBoxやGoogleDrive等の各種クラウドサービスとのバックアップ連携からテキスト、画像、動画とフォーマットの取り扱いまでマルチメディアステーション化のツール満載です。

     
  • 安全性高い外部からのNAS接続
    「QuickConnect」を使えば、Synologyサーバー経由でSSL接続できるので、下手な独自サーバー&ルーターのポート開放設定をおこなうよりずっと安全、簡単に外部からNAS接続出来ます。
     
  • ファイル共有サービスでSMB、AFP、NFSの設定を行えるし、Bonjourサービスにも対応しているので、Mac/WindowsのWindowサイドバーにマウントして利用できます。
     
  • 充実したiOS対応、Apple App Storeでは、iPhone、iPad、Apple Watch、Apple TV用のアプリも多数提供しています。

 

最新DS119Jは、シングルベイの格安NAS

DS119J Official Spec

DS119Jは「すべての人にとって最適な、一台目のNAS」と謳われているとおり初心者向き、というよりもSynology NASを理解するための「お試し版」的モデルで、Synologyソフトウェア資産が使える最小格安パッケージになっています。ハードウェアスペック的には、CPUは決してパワフルとは言い難くアプリを並列処理をさせたりビデオサーバーとして機能させるには「メモリー256MB」は少なすぎてかなり使い勝手が限定されるのではないかと思われます。またUSBポートが2.0規格というのも最新版製品らしくないです。

しかしながら、4月にアップルが発表したとおり、Time Capsuleを含む、AppleのWifiルーター製品がいずれも生産終了になり、代替え候補を考えておられる方にはDS119Jは朗報と言えます。4TB容量のTimemachineバックアップを2万円程度で調達できます。

スマホやPC向けのパーソナルクラウドとしてのデータ書庫、ストレージバックアップ、等に機能特化させて利用するには十分とも言えますが、豊富なソフトウェア資産が揃っているSynologyを選択するなら、もう少しパワフルな2Bay-NASシリーズから機種選択すると将来的な楽しみを担保できます。

 

Synologyの2Bay-NASシリーズ スペック一覧

Synologyの2Bay-NASは、トップエンドのDS718+に加えて下記のDS218シリーズがあります。前述のとうりDS718+は、とてもパワフルですがパーソナルユースにとっては必ずしもC.Pが良い選択とは言えません。機種スペックと利用目的を天秤に掛けて過不足ない機種選定を目指しましょう。

  DS218J
【NASキット】Synology DiskStation DS218j [デュアルコアCPU搭載多機能パーソナルクラウド 2ベイNASキット] CS7088
DS218play
【NASキット】Synology DiskStation DS218play [クアッドコアCPU搭載多機能パーソナルクラウド 2ベイNASキット] CS7089
DS218
Synology DiskStation DS218 [クアッドコアCPU搭載多機能パーソナルクラウド 2ベイNASキット] CS7123
DS218+Synology DiskStation DS218+ [デュアルコア Intel Celeron CPU搭載] 高機能2ベイNASキット  CS7059 DS718+Synology DiskStation DS718+ 2ベイNASサーバーキット [クアッドコアIntel Celeron J3455搭載] CS7016
CPU Marvell Armada 385
32-bit
2コア 1.3 GHz
Realtek RTD1296
64-bit
4コア 1.4GHz
Intel Celeron J3355
64-bit
2コア 2.5 GHz
Intel Celeron J3345
64-bit
4コア
2.3 GHz
メモリ
(MAX)
512 MB DDR3 1GB DDR4 2GB DDR4 2GB DDR4
(6GB)
MAX Capa
(Max Single vol)
24TB
(12TB x2)
(16TB)
24TB (12TB x2)
(108TB)
ハードウェア
アクセラレート
サポート
x 10-bit H.265 (HEVC), MPEG-4 Part 2, MPEG-2, VC-1; maximum resolution: 4K (4096 x 2160); maximum frame rate per second (FPS): 60
(4K グループ 2)

(4K グループ 3)
H.264 (AVC), H.265 (HEVC), MPEG-2 and VC-1; maximum resolution: 4K (4096 x 2160); maximum frame rate per second (FPS): 30
(4K グループ 1)

(4K グループ 1)
仮想化 x x x
File sys EXT4 EXT4 EXT4/Btrfs EXT4/Btrfs EXT4/Btrfs
HOT
SWAP
x x
LAN
ポート
1
ドライブベイ 2
USB USB3.0 x2 USB2.0 x1
USB3.0 x2
eSATAx1
USB3.0 x3
eSATAx1
USB3.0 x3
書込速度 112.37MB/s 112.31 112.96 112.96 184
読込速度 113.01MB/s 112.97 112.97 112.97 226
ノイズレベル 18.2 dB 19.9 dB 19.3 dB 19.3 dB  
消費電力
(スタンバイ/稼働中)
7.03 W
17.48 W
5.16 W
16.79W
5.78 W
14.99W
5.40 W
17.23W
 
サイズ
重量
165 x 108 x 232 mm 165 x 108 x 226 mm  

 

機種選択のポイント

  • amazon売れ筋ランキング1位の「DS218J」でもパーソナルレベルでのストレージバックアップやクラウド同期は問題なくこなしてくれるようです。ただ512MBというメモリー容量はかなり少なめで、いろんな事をやらせようと欲張るとマルチタスクが苦しくなります。またアドオンの中には「DS218J」では運用がヘビーなアプリも含まれていますから、楽観は禁物です。
     
  • 動画ストリーミングを含むホームサーバーを組むのであれば、ハードウェアアクセラレーションをサポートする「DS218play」以上のスペック機種を選択すべきでしょう。
     
  • ファイルの履歴復元機能をNASの共有フォルダで実現する「Snapshot Replication」を利用したいと考えているなら、Btrfsファイルシステムをサポートする「DS218」以上の機種選択が必要です。
     
  • 複数アドオンアプリを同時稼働させたり、複数ストレージ・クラウドをバックアップするのが前提ならば最低でも2GBメモリーの「DS218」を選択するのが無難です。
     
  • 仮想構築をおこなうチャレンジングなユーザーは少ないと思いますが、増設6MBが必須ですし本気で組むなら「DS218+」よりも「DS718+」をオススメします。また仮想構築までは考えないけど複数アドオンアプリをいろいろ試したい向きには「DS218+」が適しているやもです。

 

NASのデメリットと対応措置

初心者は、Synologyに限らずNAS全般のデメリット、対応措置も勘案しておく必要があります。

  • ネット回線速度
    データ転送速度は有線接続でも1Gbpsで、USB接続なんかよりもずっと遅いです。Link Aggregation等、速度を出す方法も用意されていますが…周辺機材含めて通信関連スキルが必要。そして所詮はネット回線速度です。映像編集など、シーケンシャルの速度を要求されるユーザーには、拡張ポート(PCIeスロット)を持つ上位機種で、Ethernetアダプタ(E10G18-T1,T2)を介した10Gbpsのデータ速度を得ることも可能です。
     
  • ストレージに不具合が発生すると面倒くさい
    NASに不具合が生じた場合、データ復旧はかなり難しいです。RAID0で保険を掛けるやり方は実際的ではなくて、必ずUSB接続の外部ストレージ(exFATフォーマット推奨)に定期バックアップを取り、万が一のときはPCでデータアクセスできる体制にしておきましょう。
    ※バックアップ用アドオン:Hyper Backupを使えば自動運転してくれます。
     
  • UPS(無停電電源)連動が必須です
    停電でストレージにダメージを負う可能性はPCと同様ですが、NASのデータ復旧アプリは経験上あまり当てに出来ません。24時間稼働の分事故に遭う確率も高いわけでUPSの併設は必須です。※Synology NASは標準でローカルUPS/SNMP UPS による自動シャットオフをサポートしています。→UPS製品互換リスト