さいたま市は安全か?〜近所を流れる芝川について

さんちゃんの朝散歩で堤防河川敷を毎日歩く芝川について調べてみた。この地に住み着いて毎日その流れを見ない日はない一級河川で、当初は「どこぞの山に続いておるのだろ...」とかロマンチックに遠くを眺めたりしたものですが、実際は上尾の団地に端を持つ生活排水路ということでガッカリ。

ただ実際に大宮公園〜見沼あたりではカワセミ、鴨や鷺などの野鳥の群生・越冬地だったり、橋梁付近に亀の一群が見られたり、五月あたりに鯉の魚群の川登りが見られたりと自然河川の香りたっぷりなんです。

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冬ざれの日の芝川(大宮区堀之内近辺)

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芝川第七調整池

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芝川沿いには氾濫水位になると一時貯水池になる調整池というのが幾つかあるようです。そしてさんちゃん散歩で訪れる芝川第七調整池(我が家ではすり鉢と呼んでます)が大宮第二公園内にあります。ちょうど氷川神社の東側にあたりスポーツ施設が集まり春のサクラの季節には周囲が桜花に包まれてゆったり桜見できる穴場でもあります。

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芝川沿が氾濫水位に達するとここに水が流れ込み周回路の高さ(7m)まで
河川水を溜め込み一面が大きな池に変わります。
台風や大雨のとき、年に2〜3回は満水になる事があります。

永く居るヒトによると20年以上前はよく芝川が氾濫して洪水になったそうで、実際近所の橋上から眺めて「芝川の水位があと1m位上がると河川切れるねぇ」とか思ったことがこの15年くらいの間で何度かありました。しかしながら河川対策や護岸補強が進み、我が家に被害が及ぶことはまだ1度も起こっていません。

芝川第七調整池水位情報(水位観測所データ)

台風・大雨が続くときは気になってチェックしたりします。

芝川第一調整池

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見沼〜川口の川口自然公園脇に広がる芝川第一調整池。いわゆる見沼たんぼに位置し「住民にとって安全な河川整備を行い緑豊かな見沼たんぼの自然と調和し多くの人々が憩い集う空間づくり」を合言葉に埼玉県南部河川改修事務所がおこなっている環境整備事業の本丸であります。

池の面積は92.3ヘクタール、最大貯水量は東京ドームの約4倍となる550万立方メートルという広大過ぎるだろ...と思える”調整池”ですが「見沼たんほの目然環境の保全・創造、治水機能と整合を図りながら、多くの生物が生育・生息できる自然性の高い空間や広く県民が多目的に活用できる空間づくり」と誰も反対出来ないであろう文言で念押しされる事業で邁進中、今年2017年完成予定であります。

埼玉県南部河川改修事務所『芝川第1調節池』資料掲載サイト

工事前は荒涼・漠とした葦原だったらしいです。ジブンもしげしげ眺めたことがなかったので今度出掛けてみたいと思っています。

芝川の南端

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芝川を下ると県立鳩ヶ谷高校あたりから新芝川に名称が変わります。荒川に注ぐ放水路として掘削工事が加わった結果ですが、確かに新芝川と言うエリアでは人工物然とした直線的な放水路に変わり東京都民ゴルフ場の対岸あたりで荒川に注ぎます。

芝川の北端

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「埼玉県桶川市末広を発する流れと桶川市小針領家を発する湧水が芝川の源流とされ、この2本の流れが上尾市本町の一本杉橋の北側で合流し南に流れる wiki」とされる芝川ですが、Google Mapで北上するとどうやら埼玉県上尾市錦町1−18あたりが北端だとわかります。

北端が生活排水の用水路っぽくて、南端では名前まで変えられるという人工河川然とした芝川ですが、始まりは寛永6年(1629年)まで遡り河川流域はいまでも自然豊かな風景を見せてくれています。普段は小川のように流れる近所の芝川、渡す橋1本に工期10年・1億円という無駄とも思える公共工事でしたが、近年あちこちで記録的な豪雨がたびたび聞かれるようになり、この先のことを考えれば安心担保のための施策ではあるのでしょう。

・埼玉県芝川改修事業

芝川第二〜第六調整池が見つからない謎...

埼玉県南部河川改修事務所『芝川第1調節池』資料掲載サイトによれば、芝川第二〜第六調整池はさいたま市緑区南部領辻の加田屋川と芝川が合流するあたりに点在することになっているのですが....見当たりません。計画によれば芝川第二〜第六調整池の合計で芝川第一調整池に匹敵する513万立方メートルの調整水量を持たせることになっています。かなり大きな調整池なはずですが見当たりません。

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そもそも加田屋川(ストリートビュー)によれば、合流したとしてもそれほどの調整水量が必要なのか?と思えるほどなのですよ。

河川改修公共事業がちゃんと考えられていると信じたいものです....

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