HONDA =日本のローカルメーカー〜地産地消型グローバル企業の生き残り戦略

HONDAと言えば、日本の国産四輪メーカーで唯一現在でもF1(フォーミュラーワン)を戦うエンジンサプライヤー...な気はするのですが、現在日本で走っている売られているHONDAのクルマを眺める若いヒトなら「軽自動車・1BOXのメーカーが何故 F1?」な疑問も湧こうというものです。

HONDAは日本の国産四輪メーカー...なのだろうか

HONDAの2018年累計四輪車 生産・販売・輸出実績を見れば明らかなように、HONDAという会社は”日本の国産四輪メーカー”な気がしません。もちろん本社が代々日本にある会社であるし、こんな傾向は今に始まったことでもなくトヨタ、日産だってやってることではあるのですが...

”日本ではセダンやスポーツカーが売れないのだからしょうがない”と言えなくもないのですが、米国製HONDAセダンやSUV等の輸入車の売れ行きもパッとせず、”アメリカンなデザインやサイズ感が日本国内ではマッチしない”などと営業報告が上がるようでは身も蓋もないではありませんか。

HONDAは地産地消型先進グローバル企業です

米国Cars.comは毎年、アメリカ国内での(▽最終組み立て地、▽パーツの製造地、▽エンジンの製造国、▽トランスミッションの製造国、▽親企業が工場で雇用するアメリカ人の人数、の5つの主要指標に基づいて判断された)製造比率が高い自動車の車種ランキングを発表していますが、2019年度ランキングを見ると上位10車種中、半分以上の実に6車種がHONDA製という唖然とする内容です。

”HONDAはアメリカ企業”と思っているアメリカ人は結構多いらしいですが、それも当然な気がしてくるランキング、ただそれくらいHONDAは、地産地消型先進グローバル企業と言えます。ただ英国のEC離脱に合わせてHONDAは英国、トルコの工場を閉鎖してヨーロッパ市場から撤退するのでは?と慌ただしいですが、逆に中国では精力的に資本投下が進んでおり、まさに生き残りを賭けたリストラもグローバルに展開しています。

2018年のHONDAの決算状況を見ると惨憺たる状況というのがよくわかります。
よくF1なんかやってられるなぁ...くらいなのですが、国内販売状況を眺めても(軽自動車や1BOX以外は)もはや国内市場向けに製品を企画開発する余裕は無いと割り切ってるだろうし、地産地消型展開はもっと進む気がします。

何かをやらかしてくれそうな勢いはもう期待出来ないのでしょうか