芝川第7調節池の許容量〜台風一過の朝にわかったコト〜24時間総雨量267mmで越水発生

全国に天災をもたらす規模になった台風19号、昨夜は近所を流れる芝川が”氾濫したらしい”という。物見遊山、台風一過の早朝に検証してみました。場所は芝川第7調節池から下流数kmにわたっての地域で、どうやら芝川第7調節池が満杯後、県道2号線でロッテリアがある芝川の境橋付近から大宮第2公園、大宮第3公園方面に越水(オーバーフロー)していき、さらに芝川が増水して天沼町方面にも開成高校グラウンド〜正門から濁流を吐き出すカタチになって、天沼町、天沼テニス公園〜市立第2東中グランドまでがフル冠水しておりました。

冠水した濁流が吐き出された開成高校正門(天沼町バス停付近)

赤いトコロが芝川第7調節池


ロッテリア横の境橋から川口方面〜右側が大宮第3公園
撮影AM6:00頃 越水は止まっていましたが境橋の天井ギリギリ

時系列で読み解くと...
夜中(am3:00頃)に強く降り始めた雨で10/12 早朝から芝川水位が上昇、
芝川第7調節池外水位 2mを超えたあたりから芝川第7調節池へ水が貯まり始めます。
  am11:00頃から6
時間位は調節池の調整機能が働いていました。
② pm6:00頃、外水位7mを超えたあたりで芝川第7調節池が満杯になり、県道2号の境橋から越水、大宮第2公園方面に(ロッテリア対面のペットショップから水が廻り込んで)冠水が広がり、ロッテリア脇から大宮第3公園方面にも冠水がはじまる。

芝川第7調節池(外水位)6.5m超え時は連絡橋が水没します(撮影:翌々日)

③ pm10:00過ぎ、芝川第7調節池(外水位)がピークの7.5mに達した頃には大宮第3公園〜開成高校グラウンドも満水域に達して、新橋の道路を超えて天沼町、天沼テニス公園〜市立第2東中グランド方面に越水したと思われます。

芝川第7調節池の許容量は、芝川水位が6.5mに達して芝川第7調節池への貯水が始まってから5時間程度を目安にしておけばいいとわかりました。また外水位が7mでは芝川第7調節池が既に満水、境橋から越水が始まっているときです。

 

今後はさいたま市でも豪雨が増えると思われます。行政発表を待ってからでは遅いこともありますし、気象情報だけだと実際に近所で起っているコトはわかりませんから、予兆の目安を探しておくとなにかと安心です。

ちなみに今回の台風19号(10/12)の24時間・累加雨量は267mmでした。
(国土交通省の川の防災情報より)

2年前のこの時期も氾濫危険水位になったことがあった

一昨年にも大雨で夜中まで気が置けない状況がありました。


そのときも台風通過後にしばらく水位上昇が続いて、それでも外水位が7mをぎりぎり超えなかったので越水被害は発生しませんでした。

 

<追記>
この周辺はもともと”越水調整池”の役割を負っていて大宮第三公園、天沼テニス場には排水ポンプ設備があります。今回のような大規模越水は40年ぶりくらいらしいですが、年に数回大雨の日はよく水が溜まっています。そして翌日には排水ポンプが稼働して何も問題なかったかのように水が消えている、というのを繰り返している場所でもあります。

台風19号では各地で”観測史上1位”の降水量を記録、八王子で365mm、ときがわ町で536mm、秩父で680mmと山あいの町では信じられない数字が並びました。もはや”平野のまんなかにあるさいたま市では考えられない”などとは思えない今日このごろです。