GDP速報にドヤバタする日々〜ホントの幸せは遠いと実感する
「7-9月期GDP、年率4.8%増 でも消えぬ「デフレ」懸念」「GDP速報値 直嶋経産相が事前に漏らす」「大臣、GDPフライング そこににじむ政権の「ユルさ」」今週だけでもこんなにGDP(国内総生産)速報がらみのドタバタが続いていますが、これを3ヶ月毎に一喜一憂する人達が安らぐ日は当分来そうにありません。実際問題こんなインチキ臭い数字に血眼になるのは、(トドの詰まりは)金融屋さんと大騒ぎしたいマスコミくらいです。 もちろん統計的な個々の中身については、大企業も経営指標と考えているでしょうが、このご時世に大本営発表を待って動いているトコロなどありません。
今回の発表では、「輸出、個人消費、設備投資が上向き」と言ってもなにやらワケありの一時的微増なものだし、公共投資が抑えられて、住宅投資の落ち込みがスゴイですから、「まぁそんなもんでしょ」と受け取るだけです。相変わらずGDP至上一点張りの素人考えのように「エコポイント制度延長」とか「大規模公共事業」とか「住宅ローン破綻回避」とか騒ぎ立てるのもうなずけるところです。
中国みたいにバブル市場化させて内需喚起でGDPの半分を叩き出す! ....田中角栄だったらまたやったかもしれませんが、臆病が染みついた官僚政府では1ミリも動きそうにありません。
臆病が悪ではありませんが、そろそろ目指す視点と土俵自体を変えないと、エセ小泉路線を妄信する輩が復活しそうな気がします。小泉構造改革は、はからずもエネルギッシュな若者や、脂ギッシュな中高年のモチベーションを”マネー”に指標させましたが、勝ったり負けたり、一喜一憂する博打に国民を参加させたようなもんでした。
言いたいことは最後にとっとくもんで、内心は「もういいじゃん、もっとスローライフで」ですが、老若男女にたったひとつの指標を鵜呑みにさせようなどと思わないほうがいい、のも然り。ただ老人社会になっていくんですから「過不足なく満たされる実感」という落としどころを国にも探ってもらいたいところです。