日々の雑感〜「パラサイト -半地下の家族-」評価〜ジブン的には B級優良作品

カンヌ国際映画祭に続き、アカデミー賞でも...その他全世界で賞を獲得した「世界最高水準のエンターテイメント作品」と称されるようになった韓国:ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』日本配給上映は今年1月で収益15億円超えのヒット作品だが、昨年秋には海外ネット動画配信されていたので”観た覚えがある”...くらいの印象、せいぜいB級優良作品くらいでしかなかった。ジブンの目は節穴か...

ジブンには半世紀前の我が家とその廻りに住む家族の生活が頭に浮かんで劇中家族の生活と比べていたりしたが...東京より高いソウルの家賃に苦しむ知り合いや実際半地下住居に住む人達のことを見聞きしていたのでその事にさして驚きはなかった。高校卒業まで「自分の部屋」にあてがわれていたのが2畳の納戸だったウチのつれあいの話の方がよほどリアルな驚きと爆笑を誘う。

こんな世の中なのでふっと頭をかすめたのが...IT長者のバカさ加減をここまでデフォルメして良いもんだろうか...貧乏人の行為もそれなりに犯罪なのだから「コメディー」とか「お笑い」という範疇のなかでは 許容を強要されるのかな...実際にはそんな考え方がナンセンスなのはわかっていても、日頃から「差別」を謳うヒトはいったい何に文句をつけてるんだろう...とか別の ? も生まれたりします。

「かなり緻密に組み上がった話で、セリフ1個が違っただけで破綻してしまうような緊張感のある物語」とか評論しているヒトもいるが... 実際は、たぶん起こりそうな次の展開が予想どおりに展開するコメディー、というのがジブンの印象。最後に家長の父親がIT長者に包丁を突き立てるシーンも伏線がシッカリ過ぎて、ああやっぱり...と
ただ、いつもサスペンスドラマの序盤で謎解き解説を始めてはウチのつれあいから「うるさい、黙っとけ!」と言われる先読みクセが、ジブンで面白みを殺しているだけかも...

「ここまで社会派的要素とエンタメ的要素、さらにサスペンス的要素と人間ドラマ的要素を凝縮させた映画は、ちょっと観たことがない。その意味では現時点で世界最高水準の映画だと認めざるを得ません」

 

わざわざ書く必要もないアカデミー賞受賞作品にケチをつけるお話になってますが...

ジブンが観た印象との乖離が大きすぎて”食べログ”評価で出かけたお店にガッカリするのと同じくらいにもはや映画評論なんかアテにしないと思えてしまった...単なるボヤキです。

こういうコトを言いたいわけではありません。