三菱自動車、三菱グループ出戻りはあるのか?〜日産の三菱自株売却検討着手

コロナ真っ只中、夏前から資金調達になりふり構わず奔走の日産自動車の話題はたくさん出ていましたから真偽はともかくこんな話もいつかは出ると思っておりました。

三菱自動車工業 株価推移

2020.11.19現在 195円...

日本最大の複合企業・三菱グループ関連企業の総売上高・市場規模は280兆円。関係従業員総数は約450万人。かつて三菱自動車の売上は、三菱グループの家族や仲間が支えていると言われるほどでしたから、なるほどディーラー窓口の対応は結構にお粗末で「売る気がない」と思わせるほどでした。(あくまで個人評)
巨大グループの背景にあぐらをかいた経営は、連綿と続いたリコール隠しやその後の不正燃費発表等の甘え構造の温床だったとも揶揄され、グループに見放されて日産傘下の今があるのですが、果たして三菱グループは見捨てたワケではなく”丁稚奉公に出した”と見る向きもあったりします。

東南アジアのブランド力が健在なのは、タイ、インドネシア、ベトナムに完成車工場を持ち、フィリピンにも生産工場と部品製造工場を持つ三菱自動車ならではの縁故ゆえと思いますし、2018年中国・広州汽車集団との合弁会社、広汽三菱でも新型エンジン製造〜完成車工場〜研究開発センターの起工予定と地元密着型。これらの展開には”三菱自動車ならでは”というより三菱商事、三菱グループの踏ん張りが効いてるようにも見えます。

ルノー・日産・三菱アライアンスの戦略で、三菱が開発担当するのはアウトランダーPHEVのみ、それ以外は日産やルノーのOEM受注、そんなグループに居ても復活はおぼつかないでしょうからこれを機会に出戻りを画策しているのは三菱グループ本体やもしれません。

....などと想像を膨らませたりしますが、三菱重工業では国産旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」の事業化を凍結する方針を示したばかりだし、三菱自動車にかまっていられる雰囲気ではなさそうです。