さいたま市は安全か?〜富士山噴火 火山灰飛来シミュレーション〜
※この記事は2014.9.28に書かれたものに加筆を加えたものです。
昨日の御嶽山の噴火はまさに”青天の霹靂”、先々週にはすぐ近くのしらびそ高原で我が家は夜空を見上げてキャンプ中でした。「噴火は地震予知よりも予測がし易く、現在ではかなりの高確率に予測を行うことが出来る」と言われていますが、今回も登山客に犠牲者が出たように必ずしも事前の予知があるわけではありません。
こんなときに頭が向いてしまうのが「富士山噴火はいつ起きても不思議ではない」という言葉。言われ始めて随分の年月を経て、いいかげん緊張も鈍るというものですが、300年ぶりの大噴火に向けた“スタンバイ状態”(京都大学名誉教授の鎌田浩毅)と言われているので、1707年の宝永地震きっかけの富士山噴火と同様「南海トラフを震源とするM9クラスの地震が起きたら、1ヶ月後には富士山噴火」ということは頭の隅に置いて、地震と同様防災対策を見直す機会にしましょう。
富士山観測データ ※
最近1週間の震源分布
地震計振幅
※要ブラウザ更新再読み込み(スーパーリロード)
詳細→ 火山観測データ一元化共有システム(JVDNシステム):富士山
富士山噴火・防災 参考サイト
- 火山活動連続観測網 VIVA ver.2 - 防災科研
- 内閣府・富士山火山防災協議会
- 「GUIDELINES ON PREPAREDNESS BEFORE, DURING AND AFTER AN ASHFALL」
さて肝心のさいたま市ですが、上記「富士山火山防災マップ」だけだとなんとなく”大丈夫じゃない?”とか思ってしまいますが、幾ばくかの火山灰は必ずやってきます。そして火山灰が道路に0.5ミリでも堆積すれば一般車両での移動に影響が生じ1~2センチ堆積すると4WD以外の一般車両での移動は至極困難になるし、火山灰の吸引による健康被害、空調機器のフィルターの目詰まり、電線ショートによる停電、通信障害が懸念されます。なにより浄水場への影響は甚大で”飲料水確保”は必須です。(埼玉県県議会答弁)
火山灰の飛来は、季節による風向きの影響で拡散の状況が大きく変わるらしく、首都圏への火山灰飛来シミュレーションマップを作ってみました。
富士山噴火時の月別火山灰飛来シミュレーションマップ
1月
参考:富士山火山防災協議会/防災業務用マップ/広域の現象と方向ごとのドリルマップ
9月〜10月というのは東京圏への火山灰飛来が比較的多い時期にあたるらしいです。そしてさいたま市はと言うと0.5〜1cmの降灰エリアでかなり微妙な位置にあります。いずれにしてもいざ避難となったとき、我が家は北西方向、国道17号から日本海側に向かうのが無難ということらしいです。
最も新しいものであるとともに、記録が残されている10回の中でも最大のものとされる1707年の富士山宝永噴火は、旧暦宝永4年11月16日:今で言う12月中旬に発生、16日間にわたり噴火、降灰が続きましたが、季節が幸いしたのかさいたま市付近の降灰は”0cm”、さいたま市では降灰による直接被害は少ないやもしれない....と油断しそうです。