はらはらはら、はらはらはら、落葉することを決意した木に出会いました〜空気も凍って動かない快晴の朝です

今期いちばんの冷え込みでさんちゃん散歩の川岸は真っ白霜で覆われておりました。空気も凍ったかのような無風、雲ひとつない快晴の空に月がきれいに半分欠けて、朝日が昇ると陽のあたる側だけじんわり暖かい。

冬枯れの藪のなかで用を足したさんちゃんが、いつものように耳を畳んだアザラシ顔の全力疾走で餌をねだりにやって来る。さんちゃんがこれ以上懸命に走る姿を他の場所で見ることはないです。ただこの河川敷の小道数十メートルだけは毎朝繰り返し全力疾走する一日のはじまりの習慣になっています。

大宮公園の木々も紅葉を過ぎ、落ち葉のピークも過ぎて越冬の準備に差し掛かっています。いつもの散歩の通り道にある種目知らずの1本の木のそばに差し掛かったとき、風も無いのに黄色い葉がはらはら降り始めました。

※肝心なときにスマホを携帯しておりません。

 

廻りの木は静かにたたずんでいるのに、その木からだけははらはら、はらはら、はらはら、葉が落ちるとか、風に吹かれて飛ばされるというのではなく、はらはら、はらはら、はらはら、雪がしんしん降るように、その木の枝全体から降らせているんです。

10分ほどその木のまえで葉が落ちて木の下に落ち葉が積もっていくのを眺めておりました。
ずっと以前に「木が花や葉を落とすときを決めることがある」ような話を聞いたことがあります。

空気も凍ったかのような無風、雲ひとつない快晴の空に月がきれいに半分欠けて、朝陽のあたるこの時間にその木は葉を落とす気になったんでしょうねぇ...見慣れた風景にあってその木のまわりだけが幻想的に映る、不可思議な光景でありました。

はらはら、はらはら、はらはら、葉を落とし続けた木は、枝葉に半分ほどを残して沈黙しました。

これがジブンに何かを伝えるためのメッセージであったのかまでは、いまのところ伺い知れぬのでありますが、今日この時間は書き留めておいた方がよい気がしています。