残業で年収2倍の公務員〜「残業年1873時間で783万円、年収1574万 さいたま市職員なぜそんなことが許されるのか」〜そんな憤りの性根と堂々巡りな社会

時間外手当を給与とほぼ同額受け取り、昨年度の年収が1500万円超に達する40代のさいたま市職員がいることが分かった。この職員を含めて、年間1000時間以上も残業した職員が80人ほどもいたというが、なぜそんなことが許されるのか。

〜年間1000時間を超える時間外勤務が79人

〜前年度も、1500万円を超えた職員がいた!

JCASTニュース「残業年1873時間で783万円、年収1574万 さいたま市職員なぜそんなことが許されるのか」抜粋

 

80年代バブルの頃だったらこんな記事はニュースにも議会で問題にもならなかったはず。70年代だったら行政機関の長が労働超過で吊し上げになっていたかもしれないくらいのもんです。この記事を読んで違和感を感じるのはこんな不景気・格差社会の空気を背負って低所得者層の憤りを煽るのに喜々としてタイプを叩く記者さんのにやけ面が浮かんでしまうコト。

公務員(さいたま市役所職員)にしてみれば「決められたルールに則って規則通りの手続きを踏んで業務を遂行しただけで言われ無き憤りを向けられる意味がわからない」くらいのコトは言ってもいいのではないか?

この記者は単に「(世相の)空気を読めよこの野郎!」くらいの気分で書いたに違いなくて、問題解決にも提起にさえなっていない事実というヤツだけポンと置いてみたらただただおもしろかろうと、たぶん「事実を報道してなにが悪い!」とか開き直るたぐいの賢くないヒトがなんだろうなぁ、とか考えてしまいます。

ジブンも80年代リーマン新入社員の頃にいきなり2年ほど社外出向させられて年間2000時間近い残業・臨時出勤の経験があります。労働基準法に照らして月間40時間以上の残業を会社労働組合は原則禁止していた時代、なのですが「出向者は規定外」とか言われてそれは新入社員らしからぬ手取り額を受け取っていたことがあります。そのときばかりはバブル時代とはいえさすがに”給料の話”は出来なかったです。必ず社内にこんな記者役もいれば憤る読者役もいるとわかっていましたから。

民主党の公務員改革でも世間の公務員に対する既得権行使の不公平感や格差感等は解消されなくて、根本的には公務員給与も税収相場変動制とも言えるトコロまで「変革」しないとこの話は終わらないでしょう。源泉徴収されて納税意識が希薄なリーマン社会は役所の人間の思う壺なので、社会保障・税制改革に不可欠と言われる国民総背番号制に併せて源泉徴収廃止、国民総税申告制、併せて全公開(もちろん個人情報保護法適用外)くらいしないと「税に関わる社会問題」などまともに考えるヒトはいません。

そんな話は橋本維新の会が言ってることと同じくらいにムリクリなコトとは承知していますが、それが動くなら一票入れたいな、くらいにはおもしろがって不謹慎なジブンです。