ほぼ頭打ちになったPC・ネット普及利用率

内閣府及び総務省のパソコンやインターネットの世帯普及率・利用調査によれば、年間の伸び代は2〜5%に留まり、ほぼ頭打ち状態となっています。「ネットの潜在顧客はまだまだ増えます」と唸ってみせる広告代理店のおじさんが果たしてどれだけのことを知っているのか疑問ですが、プロバイダなどは激烈なパイ争奪戦...のハズなんですが、最近は妙に足並み揃えた価格に落ち着いています。とても限界価格に達したとは思えないのですが、はたまた裏取引が成立しているのか...携帯電話を含めてなにかと闇深い仕組みがつきまとう業界です。

少なくとも見かけ上は広告代理店がテレビや雑誌と並ぶ宣伝媒体として使う環境にはなっています。コレを総務省の人口統計/インターネット利用調査で重ねて見たのが下図です。 上図で一見まだまだ10-15%の伸びしろがあるように見える普及率・利用率ですが、年代を分けて中身を見ていくと、10代後半〜40代の世代では95%の利用率に達しているのが解ります。

世代別人口分布/ネット利用率

確かに人口のマスとしては50代以上のレンジにネット利用を啓蒙する余地は残っているのですが、果たして啓蒙効果を期待できるのやら... ただ成人世代の85%がネット利用しているのだから、選挙は是非インターネット投票できるようにしてもらいたいものです(投票率は飛躍的に伸びます)が、衆人監視の外で行われるのですからモラル崩壊に近い日本でどれだけ公正を担保できるのかは、はなはだ疑問でもあります。

とは言っても、ネット利用自体が成熟期を迎えたわけではなくて、百花繚乱なんでもアリでみっともない状況に陥っていると捕らえる人もいます。携帯電話を含めてネットが、水や電気と同じ位の比重で「ライフライン」と位置づけられてもいい状況にも近づきつつあるし、ネットの功罪については一通り出揃ったところで、次のステップがあってもいいような気がします。