10月から茨城県境町で「レベル4」自動運転バスの試験運行〜「自動運転の未来は予想するより遥かに遠い」かもしれない

茨城県境町では、AI自動運転バスによる公共交通(試験運行)で運転を部分的に自動化した「レベル2」にて運行中。さいたま市の我が家からクルマで30分程なので出かけてみようかと思ってたら2年くらい過ぎてしまいましたが、都心からも高速利用で1時間くらいなので家族イベントの物見遊山で出かけてみるのもいいかも。

茨城県堺町HPリンク


現在の運行ルート

そんなAI自動運転バスは、おフランス製(ナビヤ社製)で乗り心地も良いとの評判ですが、10月からは「レベル4」のAI自動運転に対応するべくエストニア(オーブテック社製)の自動運転車両「Mica(ミカ)」が追加されます。レベル4は、5段階の自動化難易度のうち高難度の2番目。一定の条件の下で運転者なしの無人運転で、異常時や緊急時もAIが自動対応するというモノ...果たして大丈夫? と勘ぐりたくはなります。

 

自動運転から撤退相次ぐ先行海外企業

実のところ、米カリフォルニア州で行われている「レベル4」以上での自動運転車試験ではかなりの数の事故が報告されており、人為操作のマニュアル運転に比べて遥かに多いのは明らかで、昨年、フォード/VWが出資し自動運転技術の先行開発で注目されていたアルゴAI(Argo AI)が突如事業清算。その後Google、Uberも自動運転車両開発は断念とのニュースも流れ「やっちゃえ日産」の掛け声だけではやはり自動運転は難しいらしい。

The 2019 AI Index Report

前述の境町のAI自動運転バスではいまのところ「レベル2」運行では上々の安全性・信頼性を得られていますが10月からの「レベル4」運行試験ではどうなるんだろ....

 

AIが「幻覚」を起こす問題

今年に入ってOpenAIのChatGPT3発表から”既に実用レベルにある”と沸き立つ生成AIですが、生成AIの「幻覚」を起こす問題についてはあまり話題に登る場面を見かけません。生成AIが「幻覚」を起こすとは、データの訓練学習時に全く虚偽の文章を吐き出すことがある現象(Hallucination)を言いますが、発生のメカニズムは未だに解明されておらず付け焼き刃的に調教プログラムを並行して走らせて精度を高めるという試みがされています。

自動運転AIと生成AIがイコールであるワケでもありませんが、やはり不安がつきまとうことに変わりはありません。「レベル4」以上での自動運転車試験での不振やその後の撤退騒ぎは「自動運転の未来は予想するより遥かに遠い」ことを示唆しているようでもあります。