関東「30年内にM6.8以上の確率50~60%」〜説明不足なら虚言報道と言ってもいいと思う
昨日のブログ訪問者数が倍増、報道番組キャスターのモノ言いから”あぁ今日は来るなぁ”とか予想はしておりました。政府の地震調査委員会公表資料をマスコミが関東の活断層地震「30年内にM6.8以上の確率50~60%」などと「注意喚起のためにこれくらいいいだろう、嘘じゃないし...」的な悦に入ったお題を載せて、そのくせ肝心な内容をいい加減に説明するので右往左往するヒトは確実に増えたりします。
日本のどこかで明日地震が起こる確率99.99%
そんな話です
肝心のさいたま市は図中区域で示される確率で言えば1〜3%に過ぎません。ただしここで気を抜けないのはこの数字の出所が「関東地域の活断層の地域評価」を元に推測した数字に過ぎないと言うこと。いわゆる「海溝型地震」を加味したお話になっておらず、さらに「地震動予測地図で確率が低い地域でも、強い揺れが発生しないという意味ではない」という注釈が入るのだから呆気に取られます。
実際の処はどうなんだい?
研究者の知見や計算方法で雲伝の差が出る地震の発生確率です。詰まるところ”解らない”という状況ながら、なんとか数字を出さないと立つ瀬が無い地震調査研究推進本部が公表している”全国地震動予測地図”を眺めれば、なんとなく溜飲を下げることは出来ます。
さいたま市は安全か?
さいたま市で気になるのは「綾瀬川断層」ですが、今回発表された活断層に関する調査状況を見ると
....今後300年以内の地震発生確率 ほぼ0%...なんとも安心感のある数字でありますが、あくまで調査した学者先生の推測でしかありません。さらにレポート中には気になる記述もありました。
かつては「元荒川断層帯は活断層ではない」とされてましたのが、現在は綾瀬川断層帯の伊那〜川口区間として繰り入れられ活断層の一部として今後の調査対象となる旨の記述がありました。更に「綾瀬川断層の将来の活動」の締めくくりには
「深谷断層帯全体と綾瀬川断層全体が同時に活動する場合、地震調査研究推進本部地震調査委員会(2010)による「長大な活動範囲から発生する地震の規模」の計算法にしたがえば、M8.0と計算される。以上のことから、深谷断層帯、鴻巣-伊奈区間、伊奈-川口区間を含む広い領域が同時に活動する場合、M8.0程度の地震が発生する可能性がある。」
参考リンク:深谷断層帯・綾瀬川断層の長期評価 2015.4.24レポート
などと話を蒸し返す記述もあり、どこまで行っても安心できない、信用できない地震のお話です。