15' MacBook Proのモニター接続ガイド
MacBook Pro 15インチモデルに接続できる外部接続ディスプレイについての解説です。便宜上、アップルがHDMIを正式サポートする(macOS Sierra アップグレードのハードウェア要件でもある)2010年以降モデルを対象に扱っています。
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目次
年度モデル別グラフィック・スペック
アップルの公式発表から外部接続ディスプレイに関しての情報をモデルごとに整理してみました。
各スペック内容は、搭載グラフィックボードやOSのアップグレード状況により異なる場合があります。予めご了解ください。
リリース モデル (技術仕様LINK) |
搭載グラフィックボードと 外部ディスプレイと ビデオミラーリング |
最大解像度 | 特記・参照 | |
HDMI ポート出力 |
Mini DisplayPort出力 | |||
2019【16inch】 MacBookPro16,1 技術仕様 |
AMD Radeon Pro 5300M Intel UHD Graphics 630 AMD Radeon Pro 5500M |
無し | Thunderbolt 3 x4基
最大2台のディスプレイで6,016 x 3,384ピクセル解像度、60Hz、十億色以上対応 |
6K対応 |
2019 MacBookPro15,1 技術仕様 |
Radeon Pro 555XIntel UHD Graphics 630Radeon Pro 560XIntel UHD Graphics 630 |
無し |
Thunderbolt 3 x4基
最大2台のディスプレイで5,120 x 2,880ピクセル解像度、60Hz、十億色以上対応 |
Thunderbolt 3デジタルビデオ出力 |
2018 MacBookPro15,1 技術仕様 |
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2017 Retina 技術仕様 |
Radeon Pro 555 Radeon Pro 560 最大2台 最大4台 最大4台 |
無し |
最大5,120 x 2,880ピクセル表示 別売変換アダプタを使用してHDMI、DVI、VGA、デュアルリンクDVI出力に対応 ※Thunderbolt3 ポート(最大40Gbps)x 4 |
4K ディスプレイとUltra HD TV に対応(5K 対応設計) ※Radeon Pro 450は、DisplayPort 1.4、HDMI 2.0bに準拠している。 |
Late 2016 Retina 技術仕様 |
Radeon Pro 450 Radeon Pro 455 最大2台 最大4台 最大4台 |
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Mid 2015 Retina 技術仕様 |
Intel Iris Pro Graphics <オプション> 最大2台 |
HDMI1.4準拠 1080p解像度、最大60Hzに対応 3,840 x 2,160解像度、30Hzに対応 4,096 x 2,160解像度、24Hzに対応(ミラーリングには非対応) |
最大3,840 x 2,160ピクセル表示 ※1台の外部ディスプレイで最大5,120 x 2,880解像度、60Hzに対応 別売変換アダプタを使用してHDMI、DVI、VGA、デュアルリンクDVI出力に対応 ※Thunderbolt2 ポート(最大20Gbps)x 2 |
4K ディスプレイと Ultra HD TV に対応 MST (マルチストリームトランスポート) モードで OS X Yosemite v10.10.3 以降でSST(シングルストリームモード)のほとんどの 4K (3840 x 2160) ディスプレイに対応し、60 Hz の出力が可能 |
Mid 2014 Retina 技術仕様 |
Intel Iris Pro Graphics <オプション> 最大2台 |
最大2,560 x 1,600ピクセル表示 別売変換アダプタを使用してHDMI、DVI、VGA、デュアルリンクDVI出力に対応 ※Thunderbolt2 ポート(最大20Gbps)x 2 |
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Late 2013 Retina 技術仕様 |
4K ディスプレイと Ultra HD TV に対応 ※解像度が 4K 以上のディスプレイの中には、DisplayPort ケーブルを 2本使って接続しなければフル解像度で出力できないものがあります MST (マルチストリームトランスポート) モードで |
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Early 2013 Retina 技術仕様 |
Intel HD Graphics 4000 <オプション> 最大2台 |
HDMI1.4準拠 1080p解像度に 最大1,920 x 1,200解像度に対応 |
最大2,560 x 1,600ピクセル表示 別売変換アダプタを使用してHDMI、DVI、VGA、デュアルリンクDVI出力に対応 ※Thunderboltポート(最大10Gbps)x 2 |
※市販の「Mini DisplayPort to HDMI 1.4 アダプタ」等を介して4K /Ultra HD TV ディスプレイと接続できます。但しアップルサポート外の仕様であり、安定性や障害の発生は、ディスプレイ側の仕様により異なります。 |
Mid 2012 Retina 技術仕様 |
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Mid 2012 -Unibody- 技術仕様 |
Intel HD Graphics 4000 <オプション> 最大2,560 x 1,600ピクセル表示をサポート(数百万色以上対応) |
最大2,560 x 1,600ピクセル表示 別売変換アダプタを使用してHDMI、DVI、VGA、デュアルリンクDVI出力に対応 ※Thunderboltポート(最大10Gbps)x 1 |
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Late 2011 -Unibody- 技術仕様 |
AMD Radeon HD 6750M( Intel HD Graphics 3000 最大2,560 x 1,600ピクセル表示をサポート |
HDMI 無し DVIポート対応 ※ 但しアップルは、2010 年半ば以降に発売されたモデルで「HDMI 規格のバージョン 1.0、1.1、1.2、1.2a、1.3、1.3a、1.4 に準拠する HDMI デバイスに対応するように設計されているとしています。 ↓ 2009年以前のモデルでは変換アダプタを介してもHDMI出力には正式対応していません。 |
最大2,560 x 1,600ピクセル表示 別売変換アダプタを使用してHDMI、DVI、VGA、デュアルリンクDVI出力に対応 ※Thunderboltポート(最大10Gbps)x 1 |
※市販の「Mini DisplayPort to HDMI 1.4 アダプタ」等を介して4K /Ultra HD TV ディスプレイと接続できます。但しアップルサポート外の仕様であり、安定性や障害の発生は、ディスプレイ側の仕様により異なります。 |
Early 2011 -Unibody- 技術仕様 |
AMD Radeon HD 6490M 最大2,560 x 1,600ピクセル表示をサポート |
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Mid 2010 -Unibody- 技術仕様 |
NVIDIA GeForce 9400M 最大2,560 x 1,600ピクセル表示をサポート |
外部モニター接続の選択肢
MacBook Proに搭載されている外部出力ポートは、HDMI(2016モデル以降は非搭載)、Thunderbolt(Mini DisplayPort)とUSB3.0で、通常はHDMIポートを使うか、Thunderboltにドッキングステーションもしくは変換アダプタを介して外部モニターに映像出力させます。さらに外部モニターを拡張する場合は、Apple非公認ながらDisplayLink社のチップを搭載したアダプタを介してUSB3.0ポートから映像出力を取り出せる製品があります。
4K、5Kディスプレイ規格への対応について
Late2016 Rethina〜2019、2020
Late2016以降モデルでは、飛躍的にグラフィック性能が高められボードスペックとしては、DisplayPort 1.4、HDMI 2.0bに準拠しています。Thunderbolt3がDisplayPort1.4に対応したという正式アナウンスはありませんが、5Kディスプレイやフルスペックの4K出力に対応しました。
Late2016 Rethina〜2019 15インチMacBook Pro
・デュアル 5K(5120 x 2880、60Hz)ディスプレイ接続
・クアッド 4K(4096 x 2304、60Hz)ディスプレイ接続
2019 16インチMacBook Pro
・デュアル 6K(6016 x 3384、60Hz)ディスプレイ接続
・デュアル 5K(5120 x 2880、60Hz)ディスプレイ接続
・クアッド 4K(4096 x 2304、60Hz)ディスプレイ接続
Thunderbolt3ディスプレイへダイレクト接続する
Thunderbolt3接続に対応した6K、5K、4Kモニターには直接Thunderbolt3ケーブルを用いて直接接続することが出来ます。
6K:表示解像度 最大6,016 x 3,384ピクセル解像度、60Hzのモニターに対応します。
5K:表示解像度 最大5,120 x 2,880ピクセル解像度、60Hzのディスプレイに対応します。
4K(SST:Single-Stream Transport)
表示解像度 最大4,096 x 2,304ピクセル解像度、60Hzのディスプレイに対応します。
外部モニターへアダプタを介して接続する
HDMIやDisplayPort対応の4Kモニターに接続するためには、映像出力対応のサンダーボルト ドッキングステーションを介して接続するか、Thunderbolt 3からHDMI2.0への変換アダプタ、もしくはDisplayPort(オス)への変換ケーブルが必要です。また非4Kモニターへの接続にもVGA、DVI等、ディスプレイ搭載のポートに合わせた変換アダプタが必要です。
※Docking Stationを介したディスプレイ出力にはDisplayPort 1.4対応のDocking Station製品をオススメします。
Thunderbolt 3ドッキングステーション
-デュアル・ディスプレイ接続対応-
■DisplayPort 1.4対応
■最大4K/60Hz(3,840 x 2,160)のデュアルディスプレイ、または最大8K/30(7,680 x 4,320)のシングルディスプレイ、最大6台のデイジーチェーンに対応
■UHS-II(Ultra-High-Speed II)準拠のSDカードリーダー、最大312MB/sバススピードでのデータ転送に対応
■最大85W給電対応
■Dual DisplayPort 1.4対応 HBR(2.7GHz)、HBR2(5.4GHz)、およびHBR3(8.1GHz)をサポート。
■DisplayPortの最大解像度は最大デュアル4K @ 60Hz、デュアル2K @ 144Hz、またはシングル8K @ 30Hzです。
■60W電力供給に対応
- 4K対応 出力変換アダプタ
マルチ接続(HDMI + VGA +DVI + DISPLAYPORT)
DMI接続
DisplayPort接続
入出力ポートとしてThunderbolt 3(TB3)を2つしか持たない2018 MacBook Airで4Kデュアルモニターを使いたい場合は、下記専用変換アダプタを介して2台の4K(60kHz)モニターにHDMI接続すると便利です。さらに
・Gigabit Etherポート
・給電付きUSB3.0、USB2.0ポート
を持つので、据え置き型利用ユーザーには便利でお得なUSB-Cドックです。
- 非4K対応 出力変換アダプタ
VGA接続
DVI接続
Late2013 Retina〜Mid 2015 Retina
- パワー不足ながら4K対応最終調整モデル:Mid2015 Retina
HDMI(mini) ポートを使う |
最新規格バージョン1.4のビデオデバイスと高解像度オーディオデバイスの接続にに対応しています。
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Thunderbolt 2 ポートを使う |
■Thunderbolt対応モニターに接続する場合表示解像度 最大3,840 x 2,160ピクセル表示 に対応します。 Apple Thunderbolt Displayでは2台をデジーチェーン接続できます。 ■(Mini DisplayPortとして)変換アダプタを使用してHDMI、DVI、VGA、デュアルリンクDVI出力に対応。最大2台の外部ディスプレイで最大3,840 x 2,160ピクセル表示 に対応します。 |
Thunderbolt 2 拡張ドックを使う
- 4K対応過渡期モデル:Late2013 Retina、Mid2014 Retina
アップルは「Late2013以降モデルで4K/Ultra HDに対応」とアナウンスしていますが、現在に至るまで旧モデルで4Kディスプレイ駆動に必要なHDMI2.0に対応したとの発表はありません。(HDMI1.4でもかろうじて4Kは駆動できるのですが...)DisplayPort(1.2)を介しての4K接続に関しても、ディスプレイメーカーの仕様によっては限定的な接続対応しかできません。但しファームウェアやOSのアップデートで接続状況はかなり好転しており、Mid 2015 Retinaではほぼ問題が解消されていると言われています。またLate2013,Mid2014モデルでも今後はディスプレイメーカー側の新製品投入で接続は安定する方向です。
※旧モデルMacBook proでの4K接続では、DisplayPort仕様、SST (シングルストリーム) /MST (マルチストリームトランスポート) の理解やディスプレイ調整の知識が必要になります。
HDMI(mini) ポートを使う |
最新規格バージョン1.4のビデオデバイスと高解像度オーディオデバイスの接続にに対応しています。
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Thunderbolt 2 ポートを使う |
■Thunderbolt対応モニターに接続する場合表示解像度 最大2,560 x 1,600ピクセル表示 に対応します。 Apple Thunderbolt Displayでは2台をデジーチェーン接続できます。 ■(Mini DisplayPortとして)変換アダプタを使用してHDMI、DVI、VGA、デュアルリンクDVI出力に対応。最大2台の外部ディスプレイで最大2,560 x 1,600ピクセル表示に対応します。 |
Thunderbolt 2 拡張ドックを使う
Mid2012〜Early 2013 Retina
- 4K対応要素はあるもののスペック基準に達していないモデル
アップルは「Mid2010以降モデルでHDMI1.4に対応している」とアナウンスしていますが、Intel HD Graphics 4000番以下のグラフィックボードでは(公式アナウンスとして)4Kディスプレイを駆動させるスペックは備えていません。またThunderbolt(最大10Gbps)によるDisplayPort仕様では実質的な通信速度を安定的させるのは難しいと判断されています。DisplayPor(1.2)で一部の4Kディスプレイへの接続例も報告されていますが、30Hzリフレシュレート制限や表示遅延が発生する場合が多く、使われ方には大きな制限が生じると考えた方が無難です。
※サードパーティー製変換アダプタを使って、限定的に4Kディスプレイを駆動させられるようですが「かろうじて眺めていられる」程度に考えた方がいいかもしれません。
HDMI(mini) ポートを使う |
■DVI・VGAディスプレイへ変換ケーブルや変換アダプタを利用して接続する場合、最大2,560 × 1,600ピクセル表示に対応
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Thunderbolt ポートを使う |
■Thunderbolt対応モニターに接続する場合表示解像度 最大2,560 x 1,600ピクセル表示 に対応します。 Apple Thunderbolt Displayでは2台をデジーチェーン接続できます。 ■(Mini DisplayPortとして)変換アダプタを使用してHDMI、DVI、VGA、デュアルリンクDVI出力に対応。最大2,560 x 1,600ピクセル表示に対応します。 |
Mid2010〜Late 2011
Thunderbolt ポートを使う |
■Thunderbolt対応モニターに接続する場合表示解像度 最大2,560 x 1,600ピクセル表示 に対応します。 |
最大解像度WQHDの選択肢
Mid 2010以降のモデルで接続可能な最大解像度WQHD(2560x1440)クラスのディスプレイは、解像度をリニアに調整できることデュアル化も容易であるという現実的なメリットを最大限に活かせる選択肢と言えます。
※PCとしての操作性を考慮すると、4Kディスプレイでは必ずしも最高解像度やHiDPIモードでベスト表示というワケにはいかない場合がままあります。そしてグラフィックエンジンやディスプレイの性能によって解像度選択には「高解像度版」「低解像度版」という仕様も加わって必ずしも解像度をリニアに変更出来ない場合があります。