フクシマ原発汚染水問題の元凶〜東電破綻処理を拒んだツートップ〜

「汚染水はコントロール化にある」というIOCオリンピック招致委員会での安部首相の妄言も”TOKYO!”の前に霞んでいるかのようですが、もともと東電に原発処理ミッション遂行の能力も無ければ資金も無い、は明らかだったはずなのに...事態は逼迫していないながらも急務と言われています。

東電を破綻処理して国策として原発処理に着手していれば、なんて昔話は意味がありませんが、破綻処理に向かわなかった民主党政権の舞台裏はもっとキッチリ検証されるべきだと思います。

そもそも東電の破綻処理を拒んだ当時のツートップは、2004年に原子力安全・保安院の院長となり”手抜き”耐震設計審査指針を作った張本人と揶揄された松永和夫氏、更に同氏が原発事故後に「東電を生かして国が賠償する」と銀行に約束したため、破綻処理ができなくなったと言われています。

そしてもうひとりが当時、東電破綻処理プランを提出した経産省出向の古賀茂明氏を「彼の将来が傷つき残念だ」と恫喝まがいのうえ葬った仙谷由人氏です。

古賀茂明氏を含めたこの3人、経産省〜金融庁〜財務省がらみでずっとゴタゴタを繰り返し、原発処理を巡って最後に決定的な衝突に至った、という経緯にも見えます。

松永和夫
(まつなが かずお)

  • 1974年 4月 通商産業省(現:経済産業省)入省
  • 2000年 6月 資源エネルギー庁石油部長
  • 2001年 1月 資源エネルギー庁資源・燃料部長
  • 2002年 7月 原子力安全・保安院次長
  • 2004年 6月 原子力安全・保安院長
  • 2005年 9月 大臣官房総括審議官
  • 2006年 7月 大臣官房長
  • 2008年 7月 経済産業政策局長
  • 2010年 7月 経済産業事務次官(2011年8月退官)
  • 2011年 8月 経済産業省 顧問
  • 2012年 4月 一橋大学大学院国際企業戦略研究科特任教授(現職)
  • 2013年 6月 住友商事株式会社社社外取締役(現職)
    高砂熱学工業株式会社 社外取締役(現職)

仙谷由人
(せんごく よしと)

2010年  1月 内閣府特命担当大臣(行政刷新)、公務員制度改革担当
    国家戦略担当(鳩山内閣)
 2月 内閣府特命担当大臣(「新しい公共」)、公務員制度改革担当
    国家戦略担当(鳩山内閣)
 6月 内閣官房長官(菅内閣)
 9月 内閣官房長官(菅改造内閣)(留任)
11月 内閣官房長官兼法務・拉致問題担当大臣(菅改造内閣)
2011年  1月 民主党代表代行~9月
 3月 内閣官房副長官(菅再改造内閣)~9月
 9月 民主党政策調査会長代行
2012年  9月 民主党副代表

12月 衆議院選挙徳島1区 落選

 

既に結審済み事案とは言え解決しない原発問題が続く限り、ターニングポイントに居たこのツートップがやらかしたコトは忘れちゃならん、と勝手に思うジブンです。

しかしなにがなんでも「事務次官経験者は勇退扱い」なんですねぇ...