「出向」という職業〜ドラマ半沢直樹ほどではなくても哀れなことが多い〜ただバネに繋がることも希にあります

TBSのお間抜けぶりが喧伝されたり当初予想を覆すほどの大ヒットとなった「半沢直樹」 ウチでは最終回を録画し忘れたので視聴サイトにアップされるまで待つこと1時間、夜中に視聴させていただきましたが、ドラマ全編を通じて「出向」組の哀れさが強調され過ぎなのでは? というヒトもいたりします。なにしろ追い出されるとは言えそれなりの肩書きと給与が保証されているのだから、この時代になんとも贅沢な話ではないかと。

しかしながらエンジニアだったリーマン時代に見た「出向組」はやはり辛そうに見えました。

 

エンジニアだったリーマン時代にグループ会社から”常務”肩書きで出向されていたヒトがおりました。常日頃から「(グループ会社の)○○だったらこんな失敗はしない!」「○○だったらもっと早くやれる!」と廻りからはただただわめき散らす鬱陶しいだけの存在と見られていたし、技術畑の知識もからきしだっただけに哀れを絵に描いたような存在でもありました。もちろんそんな周囲の目に気づかないヒトはいませんから、性格のひね曲がり方も半端ではなくて...

もうひとり親会社から追い出された入社4年目の出向くんがおりました。ただ畑違いの技術屋さんだったのでそれこそ新入社員並みに手取り足取り状態、それなのに(本社扱いで)職級は係長待遇というアンビバレンツ。当人もその辺の自覚があったものだからやたら卑屈になりがちで、これまた哀れな会社生活に見えました(その後本社復帰)

そんなワケで「出向者」が貰える肩書きどおりに出向先でチカラを発揮できる機会というのはよっぽどマッチングが配慮されない限り、当人の実力が柔軟で多岐に渡るものでない限り、出向先、当人共に悲惨な目に合います。

出向に限らず「転職」や「再就職」でも同じ事がありえますが、「出向」は本人の意思と無関係に執行されたりする分、哀れな結果を招きやすいとは言えます。

 

ーーーーーージブンの場合ーーーーーー

かく言うジブンもリーマン時代に二度の出向を経験しております。

一度目は新入社員となった半年後(日立研究所第52研究室 出向命令)実際には”特別短期留学”みたいなモンでしたから虚勢を張る必要も無く、大きな悲哀を感じることも無く、貴重な経験を踏めたうえに期待されていなかった成果まで挙げることが出来た、という結果的にはラッキー過ぎるものでした。

二度目は会社解散となる半年前、本社への転部(転職)要請が出されたのですが、微妙な時期で労働組合の反対に遭い「出向」扱いになって最初の会社を去るという奇妙なものでした。

その後本社の分社化に伴ってお誘いを受けるというコトもありましたが、リーマンに辟易して現在に至るというワケです。もし「お誘いを受けていたら」悲哀に満ちたリーマン生活をいまも送っていたかもしれません。

 

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