お気楽運転な自動ブレーキ・アシスト 〜マナー劣化する国内では事故誘発のもと

富士重工レガシーの販売推進に一役買って注目を集めた「iSight」登場以来、既に普及期に入った観のある「自動衝突回避ブレーキ・アシスト」システムですが、実施例が増えれば問題もそれなりにクローズアップされてきます。

スピード超過原因か 自動ブレーキ車衝突事故
埼玉県深谷市で10日、マツダの乗用車「CX-5」で自動ブレーキ機能を体験する試乗中、車がフェンスに衝突する事故があった。運転手の男性客(39)が首に軽傷、助手席のマツダ系列会社員の男性(22)が腕を骨折する重傷を負い、深谷署は業務上過失傷害容疑で捜査している。

 同署の調べでは、事故は10日午後0時45分ごろ、深谷市山河の自動車販売店駐車場で発生。自動ブレーキ機能を体験するため、障害物に見立てたウレタン製マットに向かって走行したが、停止せず、さらに前方のフェンスに衝突した。

 当日は午前9時ごろから、同じ車で数人の客が自動ブレーキの体験走行をしていた。..... 産経ニュース 1015.11.11

 

自動ブレーキ、誤作動で急制動…隣の車に反応か
衝突の危険があると自動でブレーキをかける衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)が誤作動を起こす不具合があったとして、トヨタと三菱自動車が今月に入って相次いでリコールを届け出た。 ドライバーの意図に反してブレーキがかかるため、後続車両に追突される事故も起きていた ................

 この不具合を巡っては今年5月、東京都葛飾区の首都高速道路で追突事故が発生。時速約30キロで走行していたところ、自動ブレーキが作動して10 キロ未満に減速、2トントラックに追突された。これ以外にも、4月下旬以降、「いきなりブレーキが作動した」などのトラブルが5件起きていたという。

 国土交通省などによると、原因は電波の乱反射を解析する機器の設定ミス。自動ブレーキは、レーダーから前方に電波を発して、前方車両との距離、速 度を検知するが、電波の乱反射で並走車両を前方にいる車両と誤って認識し、衝突の恐れがないのに自動ブレーキが作動して急制動がかかってしまう恐れがある という。首都高での事故では、右隣の車線を走行中のタンクローリーの車体で電波が乱反射したという。
 ......読売新聞 2013.6.29

 

先日のトヨタ自動運転支援システムの話にも共通しますが、あまりに巧妙過ぎるシステムが稚拙な危うさを生んでる典型例な気がします。それでなくとも首都圏の運転マナーは最悪ですからメーカー想定外の事故を誘発してしまうのではないかとヒヤヒヤします。