平井憲夫:原発がどんなものか知ってほしい 〜 安全神話を信じてはいけない理由

Twitterの拾い読みで見つけた平井憲夫:原発がどんなものか知ってほしい は、個人的にもさもありなんと思わせるものです。最後のくだりだけはジブンも知識としてあったのですが、漠然と他人事なんだと思い当たります。

10年以上前に書かれたものであるにもかかわらず、今回津波被害によって暴走している福島原発そのものの問題もすでに指摘されていたことに驚きます。一読を強くお勧めします。(反論記事もお勧めです)

関連記事:米GE製の福島原発原子炉、安全上の問題を35年前に指摘

関連記事:「原発がどんなものか知ってほしい」に対する反論を掲載しているサイト

30年前、日立研究所に2年ほど出向していた頃、ジブンの斜め前に原子炉冷却ポンプの腐食対策を研究されていた方がいました。あるとき腐食対策素材として「超微細純鉄」を用いた内面コーティングを検討することになって、当時磁性体塗料を扱っていたジブンにアドバイスを求められたことがありました。幾つかのアイデアで試験サンプルピースを作成したところまでは覚えていますが、その後の経過は記憶にありません。

なにより素人同然のアイデアでそんなものが出来ていいのだろうか、という印象の方が強かったです。だから原子炉設計はいいかげんだと言ってるわけではありません、ジブンも趣味の内燃機エンジンいじりをヒントに磁性塗料の分散装置の耐摩耗コーティング開発に結びつけたことがありました。

きっかけは何でもいいんです。最初の関わりは素人の物見遊山でも、研究者や設計者が要素を咀嚼したうえできちんとモノにできればプロの仕事になるんです。原子炉を扱っておられた方にとって、30年前というのはそんな時代だったのだろうなぁ、と.

 <追加>
「原発がどんなものか知ってほしい 」を怪文書とする反論が多数あり、なるほどと頷けるものも多いので関連記事としてリンク追加しておきます。

「結局どうなんだ」という風に考えたことはありません。「さもありなん」というだけです。原子力は制御出来るモノと言い切るとなんだか欺瞞臭いし、どこまでいっても安全神話化することは難しいと思います。

どれくらいがホントにリスクヘッジされているのか、残りのリスクを引き受けても選択すべきものなのか、公的に発表されているものが信用できるモノなのかどうかは、今回の福島原発事故への対処やその後の議論で明らかになる(ならない?)と期待したいです。

--------------------------------