円熟期のスマホビジネス、新時代突入は近い〜iPhoneブランドは通用するか?

 

悲観的だったエコノミーアナリストを嘲笑うかのように、iPhone5sの売上げ900万台突破のニュースが流れるとアップルの株価は反転上昇、ブランディングマジック健在をアピールし同時に「超高速LTE網の投資展開とスマホ関連部品の進化に伴う高コストを市場は受け入れる」と理解された1週間でした。

docomoのiPhone参入が象徴するように通信事業者によるモバイル一括支配は完全に崩壊、通信機製造業者も相次いで退場するに至って、モバイル事業の旧ビジネスモデルは終焉を迎えようとしています。日本型(長期収益安住)ビジネスモデルは世界的に見てもナンセンスな時代と言うことです。また世界的にも新しい潮流が鮮明化しています。

「10年前に従来型で世界トップだったフィンランドのノキアは、携帯端末部門の米マイクロソフトへの売却を決めた。2位だった米モトローラの同事業は、グーグルに買われている。スマホ黎明期に人気を博したカナダのブラックベリーは10億ドル規模の赤字計上で身売り先を探している」現状

モトローラを買収したGoogleの動きは相変わらずぎこちないですが、マイクロソフトもアップル型のビジネスモデルに舵を切るのでしょうか。

台湾:HTCもキャッシュフローの引き締めに動いていますし、スマホ業界でAndroid端末トップシェアのサムスンもアップルとの訴訟問題を抱えながら、最新機種S4ではメンツに拘って有機ELパネルを実装したことでモデル単体収益は赤字状態のはずです。

そんな既存携帯端末機メーカーに対して健闘しているのが超格安PCで市場席巻するレノボ、モバイル部門でも低所得者向けのリーズナブル価格帯の製品展開で新興国(中国、ブラジル等)で高いシェアを狙う戦略です。

そしてネット販売に特化して革新的に高性能・低価格なスマホ端末を実現し、Google副社長Hugo Barra氏の転向でも話題となったXiaomiが注目を集めています。10月に発売されるXiaomi MI3 (Xiaomi M3) はソニーXperia ZやサムスンGALAXY S4並の性能ながら価格は1/2、iPhoneの1/3、もはや中華製と侮るモノでは無くなっています。是非日本適合仕様も作っていただきたいトコロです。

 


Xiaomi MI-3 仕様
CPU NVIDIA Tegra
4 クアッドコア 1.8 GHzの 4+1 コア (TD-SCDMA版)
Qualcomm Snapdragon 800 (MSM8974AB)
クアッドコア 2.3 GHz (WCDMA / CDMAバージョン)
GPU: のGeForce ULP 72 コア / 副腎 330
OSの MIUI V5 (Android 4.2 Jelly Bean)
言語: 英語, 中国, 他
メモリ RAM: 2 ギガバイト
ROM: 16 ギガバイト / 64 ギガバイト
サイズ 144 X 73.6 X 8.1 ミリメートル
重量 145 グラム
画面 5.0 シャープインチ / LG IPS OGS容量マルチタッチスクリーン
FHD解像度 (1920 X 1080 ピクセル), 441PPI
16 万色, コーニングガラス
ネットワーク 単一のSIM
2G:GSM 850/900/1800/1900 メガヘルツ
3G:TD-SCDMA 1880-1920/2010-2025MHz
WCDMA 850/900/1900/2100 メガヘルツ / CDMA2000
世界中のGSMサービスをサポートしています
GPS GPSを内蔵 & GLONASSとA-GPS
接続 ブルートゥース 4.0
無線LAN : IEEE 802.11 b / gに/ n, 5GHzの無線LAN, 2.4G
サポートMiracast, WiFiのディスプレイおよびWiFiダイレクト
マイクロUSB 2.0
カメラ デュアルカメラ
バック 13.0 サファイアガラスとメガピクセルソニーEXMOR RSシリーズのカメラ, オートフォーカス、デュアルLEDフラッシュ (F/2.2)
フロント 2.0 メガピクセル
HDビデオ1080; 最大90fpsのビデオ録画, HDRリアルタイムビデオ
センサー 重力センサー, 近接センサー, 光センサ, バロメーター
ビデオ AVIファイル , のMP4 , FLV , 3GP , MOV , ASF , MPEG , RMVBの , など.
オーディオ ディラックHDサウンド; MP3 , AAC , WAVファイル , など. / 3.5 mmオーディオジャック
特別な機能 デュアルアンテナ, NFC, シーラス·ロジック, イマージョン, 無段階振動, Wifiのディスプレイ, WiFiのダイレクト, earSmart, ディラックHDサウンド, USB OTG, HID, コンパス, 急速充電サポート
バッテリーとアクセサリー ポリマーリチウムイオンバッテリー 3050 のmAH (急速充電サポート)
イヤホン / 3.5 mmオーディオジャック
USBケーブル
充電器

 

ブランディングや付加価値と呼ばれるものが、モノやサービスの価格を押し上げる原動力であることは誰もがなんとなくアタマで解っていることですが、実質的な機能や品質が過小に、あるいは過大に評価されるというのはやはり馬鹿げている、とカチカチ頭になりつつあるジブンは感じています。

 

通信事業者が携帯端末を扱わずにシンプルな通信サービス競争(完全Sim free化)をしていたら、果たしてアップル(iPhone)はここまで売れ続けるシロモノなのだろうか...

 

3年前には”使い物にならん”Android機でしたが、Android OS4.0以降の各社チューニングは iPhoneと同等の使い勝手を実現しているし、アップルがアドバンテージを持っていたコンテンツプロバイダとしての内容も見劣りする部分を探す方がたいへんなくらい近似した内容になっています。

この土俵にMicroSoftがどんなカタチで割り込んでくるのか興味はありますが、アップル(iPhone)にしか出来ないと言われたモノ(サービス)は無くなりつつあります。これから始まる戦争が消耗戦に変わるのか、全く新しいビジネスモデルが登場するのか、注目される1年になりそうです。