我が家の選択〜石油ストーブ選びは”過ぎたるは及ばざるが如し”

昨年12月「amazon欲しい物リスト」掲載のとおり、我が家では15年ぶりくらいに石油ストーブを購入しました。それまではリビング・ダイニング16畳分の暖房は、エアコン・ホットカーペットと補助的に電気温風ヒーター、温熱スリッパ、というオール電化暖房な我が家でしたが、先日の台風15号時に長期化した停電や最近の頻発地震に後押しされ「厳冬期の温熱エネルギー分散は必須」という方向で検討。久方ぶりの石油ストーブです。

16畳のリビング・ダイニングで使うので、最初は対流型が見てくれ含めていいかも...とか考えてみたものの、ウチのつれあいは「石油ストーブと言ったら反射型でしょ」とやはり手をかざしてしっかり暖かい方が良いということで反射型に。はじめから燃費の良さが評判だったコロナのこのシリーズから選択するつもりでしたが問題は石油ストーブの大きさでした...

「暖房のめやす」を考える

石油ストーブに限らず暖房機器には「暖房のめやす」が記載されていますが、これが全く何を言ってるのか分かりません。

  温暖地 寒冷地
 部屋の広さ 木造 コンクリート 木造 コンクリート
 6畳 2.4kW 1.7kW 2.4kW 1.5kW
 8畳 3.2kW 2.3kW 3.1kW 2.0kW
 10畳 4.0kW 2.9kW 3.9kW 2.5kW
 12畳 4.8kW 3.5kW 4.7kW 3.0kW
 14畳 5.6kW 4.0kW 5.5kW 3.4kW
 16畳 6.4kW 4.6kW 6.3kW 3.9kW

果たして「外気温0℃のとき室温を最大何℃まで上げられる暖房能力なのか」は皆目検討がつかないワケ、当然部屋の断熱効果が千差万別なのだからメーカー側が具体的な室温の温度上昇値など保証できない...はずなので、スカスカの家にも暖房時の基準温度を供給することを目安に暖房能力には多分に余力を残して基準算定している...つまり最近の断熱効果高めの木造住宅にとっては3〜4割増し(2.4/1.7)の暖房能力を目安に押し付けてないか? では暖房時の基準温度とは?何故、温暖地と寒冷地で暖房能力がほぼ同じ仕様の製品で良いのか? けっこういろんな疑問にちゃんと応えてくれるトコロがありません。

「過ぎたるは及ばざるが如し」な石油ストーブ

昔、暖房能力大きめの石油ストーブを使っていた頃、厳冬期でも部屋はポカポカ...を超えてうっかりうたた寝しようものなら汗だくになるほどで、燃焼を絞り過ぎると不完全燃焼になりやすく度々換気という、そんな体験記憶があってよくよく調べると石油ストーブの燃焼範囲は0〜100%コントロールできるワケでもなくせいぜい制御範囲は70〜100%らしいです。

ちなみにコロナRX-22Y、着火・消化時のニオイが全く無いワケではありませんが、一瞬〜1分くらいでとりたてて気になるほどでもなく、昔の石油ストーブのそれとは比べようもなくニオイがしなくて快適です。

「16畳のリビング・ダイニングにこんな小さな石油ストーブ(2.4KW)で足りるかい?」という一抹の不安はあったものの、我が家は厳冬期にもエアコン暖房設定22℃と暖か過ぎるのが嫌なのと、上記の体験記憶、基本「厳冬期の温熱エネルギー分散」石油ストーブだけで全てを賄うつもりもなかったのでイチバン小型の機種を選んでみました。

製品が到着してエージングが終わった5日目(早朝0℃)の暖房能力を見る限り、部屋全体を温めるには30分以上掛かるものの、反射型ですから正面でじんわり温まる分には申し分なし、当初は「リビング全体隅から隅まで暖める必要もなく、ほとんどの時間を過ごす実質的な生活空間がじんわり温かければ我が家的には十分」とか考えておりましたら...
1時間も経てば 25℃以上...Tシャツだけで過ごせるくらい暖かくて石油ストーブの目盛り1/2運転だけで十分に過ごせます。

前述したように石油ストーブの燃焼制御範囲はせいぜい70〜100%らしいので、暖房能力が高すぎる製品だと燃焼・消火を繰り返す必要が発生して非常に使いづらいことになります。「過ぎたるは及ばざるが如し」なのが石油ストーブです。※厳寒地ではこんなコト言ってられないのは言うまでもありません。

石油ストーブ選びで「暖房の目安は、小さめでじゅうぶん」と言いたいトコロではありますが、寒がり暑がりヒトはいろいろだし、部屋の断熱性能にもよるし、最低外気温を目安にリスクも勘案すると...となかなかに難しいかも。ただ購入時メーカー推奨の「暖房のめやす」は目安に過ぎないとアタマに入れて自分の生活スタイルを加味したたうえ選択した方が良いです。

 

けっこうな省エネ性能〜ストーブにヤカンの水で2次的省エネも

コロナRX-22Yの燃費は、我が家の使い方(朝晩計7時間運転程度)だと一度満タンにすればおおよそ3日半、24時間分くらい運転できてるのでカタログで謳っている「容量:3.7Lで燃焼継続時間:約17時間 」以上に省エネで、実質0.16L/h(約14円/h)くらいになります。

石油ストーブにヤカンの水は付き物ですが、実際に使ってみるといろいろ便利です。

  • 毎朝の麦茶作りにガス代掛からなくなった
  • 電気保温ポット 要らなくなった
  • ”湯たんぽグッズ”で電気温風ヒーターも要らない
  • レトルト食品やインスタント食品が全て時短調理に

なるほど「必要なときに必要な分だけ」使っていたつもりの電気やガスですが、四六時中ヤカンにお湯があるだけで便利だったり倹約できたりすることは多そうです。昔から知ってたはずのコトなんですが、いつからか便利に慣れて知恵を無くしていたようです。

コロナの省エネ石油ストーブ比較

前述のとおりコロナRX-22Y(現行コロナRX-2219Y)選択は、”小型で燃費に優れた製品”を見回したらほぼほぼコロナの製品SX、RX、BXシリーズから選択するしかない状況だったからなんですが、このうちRX/BXシリーズは流通経路違いの型番に過ぎず製品内容は同一でありました。またSXシリーズはプラス・アルファの機能追加版で、最初はこちらにも触手が動いたのですが...

SX・RXシリーズ機能比較

  SX-E2419Y SX-2419Y RX-2219Y
暖房出力(kW) 1.92〜2.42 1.92〜2.42 2.24
においとり × × ×
クリーン燃焼 × × ×
ニオイカット消火
給油サイン
黒色メッシュガード × ×
燃焼リング付バーナ ×
電子点火 × ×
[乾電池別売] 単二形/4個 単二形/4個 単一形/2個
カラー点火/消火ボタン
ポジションマーク
給油時自動消火
タンク容量 4L 4L 3.7L
実勢価格 14,000円 12500円 8000円

カタログ上では、RXシリーズでは暖房出力値が固定で調整が出来ないようにも受け取れるのですが、実際のところはそれなりに調整できる(お客様相談室)らしい。まぎらわしい。
(幾つかのサイトで掲載されている燃費比較も修正して考えないと...)
「燃焼リング付バーナ」が付くと遠赤外放射量が30%増でさらに暖かい...らしいが、実際のトコロ石油ストーブの前で手や顔を近づけてあたってるのって、ホント最初だけのような...

SXシリーズでも、もっと暖房出力の大きな製品だと”においとり”、”クリーン燃焼”といった機能が付加されているのですが、最小型製品には付いてません。「5000円高いのかぁ...」結局、我が家が選択したのはコロナRX-22Y(現行コロナRX-2219Y)実際に使ってみて満足しております。

「これで停電しても大丈夫だよねぇ...停電しないかなぁ...」

そんな不謹慎な独り言も出るウチのつれあいですが、ジブンの心配事は石油ストーブのまわりでゴロゴロするであろう彼女の寝相の悪さで石油ストーブに毛布を投げたり、そもそも地震で石油ストーブが転倒して火災につながらないか?というもの。

火元が増えて消火器もスタンバイOK

天ぷら油に火が入って全焼してしまった火事が数年前に近所で発生した頃から「消火器要るなぁ...」とぼんやり考えたまま「オール電化暖房だし大丈夫」とか高を括っておりましたが、石油ストーブがやってくるのを期に導入です。

数年前に検索したとき消化器はそこそこの価格でしたが、現在は「<送料無料>3000円台」と言う価格で小ぶりなタイプながら事業所でも使ってる本格的な製品が調達できます。
廃棄時に費用がかからない「消火器リサイクルシール」付きで日本製、フツーに考えるとありえない価格ですが、行政の補助事業が背景にあるやもしれませんね。地域によっては消火器購入に補助金が出るトコロもあるようです(さいたま市では見当たらない...)

小ぶりながら本格的な消火器です