我が家のicloud利用状況〜メインクラウドとしてicloudドライブを選択しない主な理由

iPhoneユーザー、Macユーザーなら否応なく使わされるiCloudというアップルの仕組みですが、iCloudの中にicloudドライブという仕組みが別立てされていて関係はややこしい。同様にiCloudとiTunesの関係も解りやすくはない。大雑把に言うならiCloudというのはアップルのクラウドの総称でもあり基幹部分を指す場合もあります。

iCloudドライブは、ユーザー利用領域の拡張分だと考えるとわかりやすい。
使われ方によってはユーザー利用領域は幾らでも拡張してしまうので、5GBは無料だが超過分は有料...という理屈でなんだかごまかされてしまいますが、そもそもアップルが推奨提供している基本機能※だけで5GBは軽く超えてしまいます。少なくとも購入したiOSデバイスの搭載メモリ相当のiCloud領域の無償提供があって然るべき...とか考えてしまいます。

そんな事を気にせず「便利には金を払って当然」なヒトはたくさんいて、確かに一理はありますが、iCloudドライブの中身を検討していくと仕様や共有・同期機能自体に疑問符いっぱいで、我が家ではiCloudドライブは無料の5GB以内でしか使わないことにしています。※

ほとんどの共有サービスや同期機能は別のクラウドで代替え出来るのと、融通利便性と安定性とリスク等いろいろ検討した結果です。

 

※2021.8.5追記
iPhoneがiOS14となり、MacがmacOS11となり icloud連携はいろいろ強化されていますが、すべてのガジェットが最新OSでしか成立しない仕様なので、なにかと旧仕様に固執する我が家では恩恵を預かれないどころかicloud 問題は増える一方...ながら所詮「無料の5GB」以内の話なので大抵のことは他のクラウドサービスで事足りております。

icloud driveの進化と安定はあるものの。いまや最も「icloudが使えない」理由のトップは、動画のストリーミング再生をサポートしていないことやもしれません。

 

 

我が家のiPhoneのicloud利用

【iCloudドライブ】をOFFにすると下方以下のアプリが機能サポートされなくなってしまうのですが【Appleサポート】も使えなくなったりするのはどうなんだろ...

これは昨年のジブンのiPhone、iCloud設定画面。いろいろ設定を変えてiCloudの挙動やiCloudドライブの容量変化を見直している途中のものです。

【CloudClip】等のアプリは、 iCloudの仕組みに主な機能を依存しているので(icloudドライブ)利用をOFFにしてしまうと、【CloudClip】自体の機能がSTOPしてしまいます。

【LINE】は(icloudドライブ)利用をOFFにしてもほとんどの機能に影響ありませんが、「トークのバックアップ」をおこなう場合にiCloudドライブを使います。【Googleドライブ】や【DropBox】等も(icloudドライブ)を利用をOFFにしてもアプリの実質利用に支障をきたすことはありません。(icloudドライブ)とのデータ共有機能を使う場合を想定しているのだとは思うのですが...

icloudドライブのON/OFFに連動してしまうサードパーティー製アプリが消費する容量はわずかなのが確認できたので、現在はサードパーティー製アプリ設定をほとんどONにしてあります。

 

仕様変更で改悪? 【iCloudバックアップ】

結果的に昨年、ジブンのiCloud(icloudドライブ)でイチバン容量消費していたのは【iCloudバックアップ】でした。

これも実に気に入らないアップルの改悪仕様変更で「iCloud バックアップの対象となるもの」によれば【icloud写真】を使おうが使うまいが「iPhone、iPad、iPod touch 上の写真とビデオ」も含まれてしまい、わざわざ【写真】をバックアップ除外しても強制的にバックアップ対象に含まれてしまいます。

写真やビデオを頻繁に利用するヒトが【iCloudバックアップ】を使うと、あっという間に無料5GB分は超過してしまうことになります。

更に言えば【iCloudバックアップ】を使うと、MacのiTunes経由でのバックアップが使えなくなるという嫌がらせも受けます。(そういう仕様です)

【iCloudバックアップ】をOFFにすると、MacのiTunes経由でのバックアップが使えるようになります。我が家では昔からMacのiTunes経由でのバックアップ併用です。なぜなら【iCloudバックアップ】では、iTunes経由での一部しかバックアップされないからです。これも”無料5GB”前提の弊害なのでしょうか...

 

<iCloud バックアップ対象項目>
・App データ
・Apple Watch のバックアップ
・デバイスの設定
・HomeKit の構成
・ホーム画面と App の配置
・iMessage、テキスト (SMS)、MMS メッセージ
・iPhone、iPad、iPod touch 上の写真とビデオ
・Apple サービスからの購入履歴 (音楽、映画、テレビ番組、App、ブックなど)
・着信音
・Visual Voicemail のパスワード (バックアップ時に使っていた SIM カードが必要)

<iTunes バックアップ対象項目>
<iCloud バックアップ対象項目>に加えて
・連絡先
・カレンダー、Safari、マップ、メモ、メールアカウント、通話履歴、メッセージ、ボイスメモなどのAppデータ
・ネットワーク設定
・カメラロールの写真と動画
・iTunes StoreやApp Storeから入手したもの、iBooksに直接ダウンロードしたPDF
・アクティビティ、ヘルスケア、キーチェーンのデータ
・App Storeで購入したAppデータ
・Appの設定、環境設定、書類などのデータ
・App内で購入したもの
・ホーム画面とAppの配置

 

iOSデバイスからフルバックアップしたいなら、iTunes経由は外せません。

現在【iCloudバックアップ】はOFF設定、MacのiTunes経由でのバックアップのみおこなうことにしています。

結果、現在のiCloudドライブ容量は1.2GB程度です。

 

我が家のMacのicloud利用

毎年メジャーアップデート級の変更が加えられる macOS、iOS連携を売り物にしているので icloudの仕様変更に合致しない旧いバージョンOSでは純正アプリでさえ共有機能が使えなくなります。せめて予告してくれると助かるのですが突然発生してアップルサポートのオペレーターレベルでは一切関知されていなかったりします。

icloudドライブは、「Macストレージを最適化」オプションを選択しても原則ローカルディスクにも全ての実データが置かれる仕様のため、共有する複数デバイスのローカルディスク容量を圧迫する結果になりすごく非効率です。

一見すごく便利そうな「”デスクトップ”フォルダと”書類”フォルダ」のicloud共有、原則として最新mac OS同士でないとうまく動作しません。
旧OSのMacとはicloud共有出来ないか、不具合が発生する可能性があります。一旦不具合が発生すると最悪”デスクトップ”フォルダと”書類”フォルダが消滅したり、iCloudから復元するのも困難だったり...という憂き目にあったりします。

だから現在は使っていません

通常のフォルダレベルの同期・共有は、シンボリックリンクを作ってGoggleドライブ等を利用すれば簡単です。

”デスクトップ”フォルダはシンボリックリンク等でクラウドに直接リンクさせたり出来ない仕様なので、SyncFolder proの自動バックアップアプリでGoogleドライブに同期・バックアップ共有させています。※
共有自体はGoogleドライブの仕様によるので、共有デバイスの種類やOSバージョンにも寛容で融通が効きます。

※クラウドをデスクトップにマウントする必要があります。

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icloud共有・同期でがっかりさせてくれるのが ”レスポンスの鈍さ”です。
テキストは、純正メモアプリよりSimpleNoteでの共有の方が同期が速く、1passwordは旧来のDropbox経由での共有の方が同期が速いです。今後改善されていくものではあるでしょうが、現時点ではアドバンテージがありません。

現在、各Mac側では、一部の純正アプリやメールアカウント、SNSアカウント、キーチェーン等のバックグラウンド同期にiCloudを利用しているだけなので消費容量はわずかです。

メインクラウドとしてicloudドライブを選択しない主な理由

  • icloudの共有機能は、最新OSのiOSデバイス、最新OSのMacでしかまともに機能しないという不都合。
  • icloudドライブは、原則ローカルにも全ての実データが置かれる仕様のため複数デバイスでの共有では非効率。
  • icloudドライブでは、総じてアプリの同期レスポンスが鈍い。
  • OSアップデートの度にうんざりさせられる仕様変更が...

 

icloud・icloudドライブは、iOSデバイス利用ユーザーにとって簡便設定で利用できる仕組み(クラウド)で、厳重なセキュリティにこだわるアップルらしい高い信頼性もあります。過度なデータ増大でデバイスの記憶容量が不足するのを回避する巧妙な仕掛けはハード・ソフト両方手がけるメーカー純正ならではの仕組みで、icloudドライブ容量が許す限り難しいことを考える必要もなく手間いらずな仕組みです。難しい事を考えずにデバイス利用に専念できるというのがユーザーライクと呼ばれる所以かもしれません。

しかしながら... それ故に拡張性、融通性に欠ける面も多く、ユーザー囲い込みの自動集金システムな色合いも濃い仕組みでもあります。なにより急激な進化優先で必ずしもユーザーフレンドリーな気がしません。「アップルに頼りすぎるのも考えもの」ということで、我が家ではメインクラウドとしてはicloudドライブを選択しておりません。