iTunes Radio はミュージシャンの救世主になるか〜発想は15年前となんら変わらない旧態ビジネスモデル

アップルがストリーミングラジオを企画しているというお話しはずっと以前からあり、今回発表された「iTunes Radio」はどんなアイデア溢れるサービスやビジネスモデルをユーザーやミュージシャンに提供してくれるのだろう、とホンの一寸期待してみました。

しかしながら今のところチャレンジングな部分は見えません。
先行する無料聴き放題型ストリーミングサービスSpotifyやPandoraを模写しながら実利商売に直結させるという面白みに欠けるサービス発想は前世紀のものです。


それでもスマホにカンタン決済が搭載された今だから、せっかちでわがままなユーザーに Just time for sale を提供するビジネスモデルは成立やもしれない、とは言えます。

 [browsershot url="http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1306/13/news059.html" width="200"] コラム:アップルの聴き放題サービス「iTunes Radio」は、音楽制作者を殺すのか

 

いまのところiTunes Radio が日本で展開されるのかは決まっていません。
SpotifyやPandoraでさえ欧米でのサービス開始から2年以上経過しましたが日本には上陸できていません。

国内の音楽業界にも日本版Spotifyの準備に奔走するヒトがいたり、日本版Pandoraとも言える配信サービスを開始するところが現れたりしていますが、総じてこの業界は崖っぷちながら(崖っぷちだから?)この手の配信サービスには後ろ向きです。

日本コロムビアの親会社とも言える株式会社フェイスが、2013年1月に開始した音楽ストリーミング・レコメンド配信サービス。
国内メジャーレーベルが参加する初の試みなのだが...

無料のフリーサービス(ショートサイズの楽曲再生)と30日350円のプレミアムサービス(フルサイズの楽曲再生)がある。

サービズ開始から半年、世間は静かです。
iTunes Radio上陸以後はガラパゴス化する可能性もあります。

 

98年にshibuya.bitlive.netを企画したときのメインテーマは「音楽ダウンロード時代にミュージシャンが食っていける仕組み作り」でした。

最近の状況迄を予測したメジャーレーベル生き残りを模索するプロジェクトという訳ではなかったものの、15年経ってもビジネスモデル的には堂々巡りな思考が続いているような気がします。

そもそも旧来のレコード会社という胴元商売が解体時期を迎えているんでしょう。