新型ルノー キャプチャー発進間近〜革新のハイブリッドモデルは2020年、新型日産ジュークと同時発売か?

9月のフランクフルト・モーターショーで発表された新型ルノー キャプチャー、何故か日本国内での人気はいまひとつパッとせず東京モーターショーでのお披露目もありませんでしたが、2013年の発売以来、世界70か国以上で120万台以上が販売され、フランスとヨーロッパのセグメントで第1位の超人気コンパクトSUVです。それが2013年登場からわずか6年で異例のフルモデルチェンジですから、中身にルノーのなみなみならぬ意気込みを匂わせます。

また9月のフランクフルト・モーターショーで同時発表された日産の新型ジュークとは兄弟車であることはほぼ確実で、どこまで「ルノー日産三菱アライアンス」が濃く反映されていくか...がもうひとつの注目ポイントと言えます。

現行モデルをリファインした風に見える外装デザインは

一見マイナーチェンジ版にも映りますが、現行型デザインが現在も人気なのだからキープコンセプトはあたりまえ、わざわざフルモデルチェンジさせたのは中身を入れ替えたかったからに他なりません。車体骨格は先日発表された新型CLIO(ルーテシア)と同様、ルノー日産三菱アライアンスが開発した新世代CMF-Bプラットフォームに85%の新規部品で構成する正真フルモデルチェンジ車体で、全長で110mm、ホイールベースが20mm程延長されています。

インテリアは、新型CLIO(ルーテシア)と9割方部品共有しているだろうと思わせるほどで、銀ピカ趣味な評論家にはまだプラスチッキーだと揶揄されるかもしれません。ジブンはあけすけに金満なクルマより落ち着けるし、使い倒すのに気兼ねしないので大歓迎なくらいですが...

多種多様なエンジン搭載、遂に革新的ハイブリッドも追加搭載

ガソリンエンジンは。TCe 100(100 PS・160 Nm)の1.0L3気筒ターボに加え、1.3L版のTCe 130(130 PS・240 Nm)TCe 155(155 PS・240 Nm)と強力なバージョンラインナップ、またdCi 95および115というディーゼルエンジンの選択オプションもありますが...日本国内に入ってくるのは中庸なTCe 130(130 PS・240 Nm)な気がします。

組み合わされるミッションは、標準の6速マニュアルギアボックスに加えてギアシフトパドルを特徴とする新しい7速(現行6速)EDCデュアルクラッチギアボックスが選択可能です。現行型でもノントラブルで信頼性の高いゲトラグ社製ユニット、どこぞのメーカーのようにユーザーが実験台にされるようなことはないハズです。

さらに新しいキャプチャーの最大のニュース、わざわざフルモデルチェンジの新骨格を導入したイチバンの理由は、E-Techパワートレインと呼ばれるPHEVエンジン(1.6L4気筒ガソリンエンジン +9.8 kWhバッテリーパック )を搭載することにあったと思われます。登場は2020年になるそうですが、電動パワートレインのみで時速135 km / hで最大45 km、通常走行なら最大65 kmが可能と発表されています。

これこそルノー日産三菱アライアンスで最も期待されていた代物とも言えますが、フルハイブリッドとフルハイブリッドプラグインをモジュールで変更可能なコンポーネント構造に、ルノーF1からのフィードバックによる発明的とも言えるマルチモードクラッチレスギアボックスDHT(3つのエンジンをクラッチなしで同期させるドッグクラッチ構造トランスミッション)を組み合わせたルノー独自開発パワーユニットと発表されています。

ただパワーユニットスペック詳細の発表が無いのが気になります。
もしかしたら次世代e-power用に開発が進められていた高熱効率ガソリンエンジンが組み合わされているのやもしれませんね。

これはかなり革新的〜実験的なパワーユニットに思えますが、果たして現実的な信頼性がどこまで担保されているのか楽しみでもあります。さらに言えば新型日産ジュークには”e-POWER”ではなく、このパワーユニットが載る可能性も...無いわけではありません。

国産車並みに充実した安全装備

日産のプロパイロットがどれほど導入されるのか詳細はまだ明らかではありませんが、とりあえず国産車には付いてるもの、クルーズコントロール、セルフパーキングシステム、エンジンストップ、歩行者やサイクリストの検出機能を備えた自動緊急ブレーキ、高速道路でのブレーキ制御システムなどは全部用意されているようです。

この辺も「ルノー日産三菱アライアンス」による新型ジュークとの共通化がどこまで進んでいるのかがポイントですが、肝心の新型キャプチャーの価格がどんな設定になるのかの方が気になったりします。

それでも売れんだろうなぁ...

けっして野暮ったいわけでもなくスマートで走りもそこそこなんですが....それでも売れんだろうなぁ...というのが正直なトコロ

現行型 グレード価格

安全装備で国産車に劣り、カングーと違って特徴付けが弱い現行型でこの価格設定ではとても国産車の競合候補にも登らんだろう、と発売当初から思っておりましたが、フルモデルチェンジしてスペックで並ぼうとも、価格が大台に載ったらやはり販売では勝負にならんでしょうなぁ... 国産車より走りはずっと艶っぽいと思うんですが...

ルノーのクルマってみんなそんな感じですよね...というより日本人ってみんなそんな感じですよね...かな